ロッテ佐々木朗希が自己最多111球&今季初勝利!…それでも気になる直球の精度

佐々木朗希(C)共同通信社

ロッテの佐々木朗希(22)が「軟投派」に変身した。

昨7日のオリックス戦は初回に暴投で先制点を献上するなど、スタートから制球がイマイチ。特に直球は抜け球が多く、二回に2者連続四球を与えると、三回には珍しく右打者のセデーニョの腕にぶつけた。

それでも、徐々にスライダーの割合を増やし、四回以降は軟投派投手もかくやという変貌ぶり。1打席目に安打を打たれた安達の2打席目は、5球すべてスライダーを投げて三振を奪った。

終わってみれば7回2失点で今季初勝利。111球はプロ入り自己最多だ。お立ち台では本気か冗談か、「最近、あまり球が速くないので疲れてない。150キロ台しか出していないので、まだまだ投げられたと思います」と話し、ファンの笑いを誘った。

最速165キロを誇る佐々木は今季初登板となった3月31日の楽天戦でも制球に苦しみ、直球はMAX159キロ。この日も、157キロ止まりだった。

悪いなりに抑えたと言えるが、評論家の高橋善正氏はこう言う。

「この日の佐々木は最後まで直球の質が悪いままで、まともに使えるボールがスライダーしかなかった、というだけでしょう。それは修正というより、かわしただけです。それでも抑えるのはさすがとはいえ、今季、急に球速が落ちて、制球まで悪くなっているのは気がかりです。意図して球速を落としている可能性もありますけど、オープン戦中に本人は『直球は思うようにコントロールできなかったら苦しくなる』と課題を口にしている。あるいは、直球とは回転のかけ方が異なるスライダーの多投で、指先の感覚に狂いが生じているのか。直球の質が改善されない限り、今後もスッキリしない投球が続くでしょう」

まして佐々木は早ければ今オフ、ポスティングによるメジャー挑戦の可能性がある。小手先の投球で抑えられるほど、メジャーは甘くないだけに、「160キロの直球」が待たれる。

◇ ◇ ◇

昨オフは佐々木の年俸更改がもつれにもつれていたことは記憶に新しい。実は、その背後には佐々木を早期にメジャー挑戦させようと企てる「黒幕」が存在する。なんでもその黒幕は佐々木が高校時代から目を付けていたそうで――。

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