被爆証言者の活動無期限に 広島市、制度が定着

広島市の原爆資料館

 被爆体験を語る広島市の「被爆体験証言者」と、本人に代わり体験を語り継ぐ「伝承者」の委嘱期間を、2024年度から1年ごとの更新を改め、無期限とすることが8日、証言者らが活動する原爆資料館への取材で分かった。被爆者の高齢化に伴う語り部の減少が課題となっており、市は養成研修を進めてきた。制度が定着したため、更新は不要と判断した。

 資料館によると、1日時点で被爆体験証言者32人、被爆体験伝承者226人、家族伝承者38人が活動している。担当者は取材に「事業が軌道に乗り、ほとんどの方が更新時に継続していた。長く活動を続けてもらいたい」と話した。

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