ボクシング全国初出場V「自信ついた」 齋藤多煌さん(青森県黒石市・中郷中2)

全国大会初優勝の喜びを語る齋藤さん

 中学生のボクシング日本一を決める「全日本アンダージュニア(UJ)フレッシュボクシング大会」(日本ボクシング連盟主催)が3月28~31日、岡山県で行われ、青森県弘前市のボクシングジム「ヒロジム」(大瀬秀幸代表)に通う齋藤多煌(たお)さん(黒石・中郷中2年)が男子68キロ級で優勝した。全国大会初出場で日本一となり「うれしい、自信がついた」と笑顔を見せた。

 齋藤さんは東北大会を通過し、全国の地方大会を勝ち抜いた3人とトーナメント戦で争った。初戦はリーチの長さを生かした中距離からのパンチで1回に2度ダウンを取り、レフェリーストップ(RSC勝ち)で決勝に進んだ。

 決勝の相手は、小学5年時に出場した東日本大会の決勝戦で負けた群馬県の選手。前回の反省を生かし、距離を取りながら積極的に攻めた。3回を戦い抜き、5-0で判定勝ちした。

 全国大会初優勝を喜びながらも、決勝戦でダウンを取れなかったことを悔やむ。「どんな相手でも自分のペースで試合を進められる対応力が必要」と自分の課題を冷静に分析する。

 小学2年生でボクシングを始め、さらに強くなるため、6年時に黒石市のジムから、全国レベルの選手を輩出するヒロジムに練習拠点を移した。学校が終わると毎日ジムに通い、体格の近い高校生とともに日々パンチ力を磨く。大瀬代表は「普段から自分の強みや課題点を意識しながら練習している成果が出た。全国の舞台で経験を積み、世界で戦える選手になってくれれば」と目を細めた。

 齋藤さんの次の目標は8月に茨城県で行われるもう一つの全国大会「全日本UJボクシング王座」での優勝だ。「どんな相手でもダウンを取って勝ちたい」と力強く語った。

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