山下智久・フジ4月期ドラマ『ブルーモーメント』、主人公が「既婚者→婚約者」“原作改変”のウラ側

山下智久(C)ピンズバNEWS

4月24日よりスタートする山下智久(38)主演の連続ドラマ『ブルーモーメント』(フジテレビ系/水曜夜10時~)。約3週間後に始まる同ドラマが今、業界の一部で話題になっているという――。

ドラマ『ブルーモーメント』は、漫画家・小沢かな氏の作品で、気象庁気象研究所主任研究官の荒木健太郎氏が監修を務める漫画『BLUE MOMENT ブルーモーメント』(KADOKAWA)が原作。

山下が演じるのはSDM(特別災害対策本部)のチーフで気象研究官を務める晴原柑九朗(はるはら・かんくろう)。SDMとは、甚大な気象災害によって脅かされる人命を守るべく、知恵と知識を駆使して現場の最前線で、命がけで救助に立ち向かう組織である。

民放キー局関係者が話す。

「ドラマ化にあたりSDMのメンバーや、登場してくる政治家、医者など原作にないオリジナルキャラクターが大勢いますが、山下さん演じる主人公の晴原の性格、設定は“ほぼ”原作通り。

一方で、4月1日に出演が発表された本田翼さん(31)演じる園部灯(そのべ・あかり)と晴原の関係は、原作からハッキリと変更されているんです」

本田演じる灯は、晴原を気象学の世界に勧誘し、SDMの立ち上げも提唱していた物語のキーパーソン。職業が“大学院生”から“気象学研究官”に変更されているが、晴原にとって大切な人物であること、本編前に豪雨による災害で亡くなっていることなど、大枠は原作通りだ。

「大きく変更されているのは2人の関係。ドラマでは晴原は生前の灯と結婚していなかったことになっているんです。

原作では、晴原は灯と結婚していて、息子も生まれていました。しかし、ドラマでは晴原は灯と結婚しておらず、両者の関係性は“婚約者”に改変されているんです」(前同)

■原作から設定改変についてフジテレビに聞くと――

原作からの改変というと、思い出されることがある。23年10月クール、日本テレビでは木南晴夏(38)主演で芦原妃名子さんの漫画作品『セクシー田中さん』(小学館)を実写化されたが、終了後に“原作改変”を巡るトラブルが発覚し、24年1月に芦原さんが急逝したばかり。
日テレは2月15日、ドラマ制作部門から独立した社内特別調査チームを設置する、と発表。《早急に調査を進め、真摯に検証し、全ての原作者、脚本家、番組制作者等の皆様が、より一層安心して制作に臨める体制の構築に努めてまいります》とコメントを出している。

あらためて取り扱いの難しさが論じられている“原作もの”。そんななかで設定を変更するということは、当然、理由があるだろう。ドラマ『ブルーモーメント』では、なぜ晴原(山下)を既婚者にせず、灯(本田)との関係を婚約者に変更する必要があったのか――前出の民放キー局関係者がこう明かす。

「今回、ドラマ『ブルーモーメント』で主人公の晴原と灯の関係が“夫婦”から“婚約者”に変更になった裏側では、主演の山下さん、制作するフジ、そして原作サイドの長期にわたる話し合いがあったといいます。

山下さんは、ジャニーズを離れて3年半以上が経ち、もうアイドルとは呼べないような本格的な俳優・アーティスト活動をしていますが、応援してくれている中心は女性ファンであることは変わらない。そして、山下さんは現在も独身で、特段、熱愛や結婚の話も出ていないですよね。というところで、『ブルーモーメント』制作においての3者の話し合いのなかで、役の“調整”が入ったと聞こえてきています。

ただ、話し合いは一時、かなり大変な状況にもなったとささやかれています。それでも綿密な話し合いの結果、最終的には、“妻と息子を亡くした既婚者”から“婚約者”というところで決着がついた、ということですよね」

弊サイトは、4月期ドラマ『ブルーモーメント』で、主人公の設定が既婚者から婚約者に原作から変更されたことについて、フジテレビに問い合わせたところ、

「制作の詳細はお答えしておりませんが、『連続ドラマ』という長尺のストーリーを作る上で原作者と話し合い、合意の元、制作を進めております」

という回答があった。

なお、原作で“妻の灯の死の謎”はまだ伏線が回収されていない一方で、ドラマの告知ではこんな一文も。

《晴原を突き動かす本作の最大の謎、灯の死。自然災害の恐ろしさを知っているはずの灯がなぜ亡くなってしまったのか、明かされる真実とは?》(『とれたてフジテレビ』より)

未完の原作にドラマオリジナルの結末を用意するというのもよくある話。原作者とじっくりと話し合ったとされるドラマ版『ブルーモーメント』だけに、原作ファンも納得の“真実”が描かれていると思われるが――。

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