マイク・トラウトの応援実らず… 米大学女子バスケ超スターが全米決勝戦で敗れる

アイオワ大のケイトリン・クラーク(ロイター=USA TODAY Sports)

米大学バスケットボールのNCAA(全米大学体育協会)トーナメント女子決勝が7日(日本時間8日、オハイオ州クリーブランド)に行われ、サウスカロライナ大が87―75でアイオワ大を破り、2022年以来の優勝を遂げた。アイオワ大は昨年に続く準優勝。NCAAの通算得点で最多記録を塗り替えた同大のケイトリン・クラークに、全米タイトルという勲章は加わらなかった。

アイオワは第1クオーター(Q)をクラークの3ポイントシュートなどで27―20で終える好スタートを切ったが、第2Q終盤に逆転を許す。その後も差を広げられ、クラークが計30得点と奮闘したものの、優勝を逃した。

驚異的な3ポイントシュート力、この2月にはケルシー・プラム(東京五輪3人制女子金メダリスト)が持つNCAA通算3527得点を抜いて4000点に迫ったクラークは、男子のNBAスーパースター、ステフィン・カリー(ウォリアーズ)に例えられるほどの超アスリート。個人的資質への対価名目で収入を得られるNCAAの「NIL」制度を通じてナイキなど多数の有名企業と契約し、その総額は約300万ドル(約4億5000万円)とも報じられている。

個人としては数々の栄光に彩られたクラークにとって、何よりほしかったに違いないのが「マーチ・マッドネス」を制してのチームタイトル。昨年の決勝で屈したルイジアナ州立大を破ってファイナルフォーに進み、再び決勝の舞台に戻ってきた。

決勝を前に話題を呼んだのが、大リーグで大谷翔平投手の元チームメートであるエンゼルスの主砲マイク・トラウトのインスタグラム投稿。クラークの背番号22が入ったアイオワのジャージーを着た自身の写真に「チェンジング・ザ・ゲーム!」のメッセージを添えた。これにクラークは絵文字3つを返し、両者はつながった。

球界のスーパースターからエールを送られた、女子バスケの超大物。15日に行われるWNBAのドラフトで再びスポットライトを浴びることになりそうだ。

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