希少植物「毛柄金腰」、南岳衡山で65年ぶりに確認 湖南省衡陽市

希少植物「毛柄金腰」、南岳衡山で65年ぶりに確認 湖南省衡陽市

南岳衡山の最高峰・祝融峰の渓谷で発見された「毛柄金腰」。(3月26日撮影、衡陽=新華社配信/周翔宇)

 【新華社長沙4月8日】中国湖南省衡陽市南岳区の林業部門はこのほど、同区の植物園、南岳樹木園の職員が野外調査を行った際に、形態と性質、状態の調査分析を通じ、南岳衡山で65年にわたり姿を消していたユキノシタ科ネコノメソウ属の植物「毛柄金腰(Chrysosplenium pilosum Maxim. var. pilosopetiolatu)」を再び発見したと明らかにした。

 今回の発見を確定した同省長沙市にある中南林業科技大学の喩勲林(ゆ・くんりん)教授は、「30株ほどの群生で、数は少ない」と述べた。

 資料によると、毛柄金腰は1959年に衡陽市の南岳衡山で初めて発見された。

希少植物「毛柄金腰」、南岳衡山で65年ぶりに確認 湖南省衡陽市

南岳衡山の最高峰・祝融峰の渓谷で発見された「毛柄金腰」。(3月26日撮影、衡陽=新華社配信/周翔宇)

 今回の発見者、南岳樹木園の夏江林(か・こうりん)シニアエンジニアは、「『中国植物誌』によると、毛柄金腰という植物種の模式標本は南岳衡山で採集されたと記載されているが、採集者や採集時期について当時の具体的記録はなく、鑑定時期が1959年とされているだけだ。以前、国外の植物学者からも連絡があり、一緒にこの植物種を探しに行ったが、成果は得られなかった」と語った。

 南岳衡山ではここ数年、観測衛星、小型無人機、赤外線カメラによる「天空地」の立体的巡回保護観測システムを構築し、幅広い啓発活動・教育を実施し、野生動植物の密猟・盗採といった違法行為の取り締まりを強化するなど、さまざまな措置を通じて野生動植物の保護を継続的に強化している。これにより、長年失われていた種の一部が再び姿を現し、生物多様性のレベルも着実に高まってきた。

 南岳樹木園の曠柏根(こう・はくこん)副主任は「次の段階で、私たちはこの植物種の生息域外保全措置を実施し、その生育習性について研究することで個体群の数を増やしていく」と述べた。(記者/明星、姚羽)

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