午前の日経平均は反発、米株高や先週の反動で 中東巡る緊張緩和も

[東京 8日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比525円73銭高の3万9517円81銭と、反発した。前週末の大幅下落の反動や米国高の流れを受けて買いが先行し、上げ幅は一時600円を超えた。中東情勢を巡る緊張が緩和したことなども投資家心理の支えとなった。

日経平均は399円高でスタートした後も徐々に上値を伸ばし、625円高の3万9617円36銭で高値を付けた。週末の米雇用統計発表を無難通過したことや、警戒されていた中東情勢の悪化を回避できたことなどが安心感につながった。

中東情勢を巡っては、イスラエルがパレスチナ自治区ガザ南部からさらに部隊を撤退させ、停戦に向けた新たな協議に取り組む姿勢を示した。緊張緩和を受けて、原油先物価格は8日のアジア市場序盤の取引で1%下落した。

市場では「週末に中東情勢の悪化が警戒されていたが、(そうならなかったことで)ショートカバー主導で株価が上昇している」(松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリスト)との指摘があった。ただ、一時的には落ち着いているものの「不確定要素はまだ多い」(同)ため、当面はボラティリティーの高い局面が続きやすいという。

東証株価指数(TOPIX)は1.21%高の2735.20ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆0402億6700万円だった。東証33業種では、値上がりは証券、その他金融、機械、輸送用機器、サービスなど32業種で、値下がりは鉱業の1業種だった。

主力株では、ファーストリテイリングが2%超高で1銘柄で日経平均を約90円押し上げたほか、東京エレクトロン、リクルートホールディングス、ソフトバンクグループもしっかりだった。中外製薬、安川電機は売られた。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1287銘柄(77%)、値下がりは317銘柄(19%)、変わらずは47銘柄(2%)だった。

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