【WWE】イヨ・スカイが祭典で無念の女子王座陥落 ムーンサルト連発で元盟友ベイリーと大熱闘も…

ベイリー(奥)にベルトを奪われたイヨ・スカイ(C)AbemaTV, Inc.

WWEの祭典「レッスルマニア40」2日目(7日=日本時間8日、ペンシルベニア州フィラデルフィア)、WWE女子王者のイヨ・スカイは7万大観衆の前で元盟友のベイリーに敗れ、無念の王座陥落となった。

2022年7月から「ダメージCTRL」で共闘。昨年8月にはベイリーのアシストもあって、同王座奪取に成功した。だが、同11月にアスカとカイリ・セインが悪のユニットに加入。イヨ、アスカ、カイリの和製悪女トリオは、リーダーでロイヤル・ランブル覇者のベイリーをユニットから追放した。祭典では怒りのベイリーを迎え撃ち、遺恨決着戦となった。

WWE女子王座戦は祭典2日目のセミファイナルに組まれた。NFLスタジアム「リンカーン・ファイナンシャル・フィールド」に集まった7万2755人の前でイヨは、アスカ、カイリ、ダコタ・カイと姿を現すと、テーマ曲「TOKYO SHOCK」に乗って気合満点の入場。観衆から「ベイリー!」の大チャントが起きる中、「いくぞ、オラーッ!」と声を上げてベイリーを攻め込んだ。挑戦者の右ヒザに狙いを定めて、鉄柱攻撃から宙づり式のヒザ固めでダメージを与えていく。

さらにコーナーのベイリーに掌底アッパーをくらわすと、ロープ上で跳んでドロップキック。場外に落ちたベイリーには鮮やかなムーンサルトアタックを叩き込んだ。続けてスワンダイブ式ミサイルキック、ダブルニー、ジャーマン連発の猛攻。必殺のムーンサルトプレスはベイリーに両ヒザで防御されたが、挑戦者のエルボー弾をクロスフェースロックで切り返す。ベイリーにベリー・トゥ・ベイリーで叩きつけられると、「ベイリー、ベイリー!」と許しを請うような表情を見せた。

だが、これも周到な心理作戦。イヨは不意にエルボーをぶち込み、「ハハハッ!」と高笑いだ。続けて背骨折りから必殺のムーンサルトプレス。完全に決まるも、ベイリーが驚異の粘りを見せカウント2ではね返した。王者は驚きの表情で動揺を隠せない。すかさずその場跳びムーンサルト、コーナー2段目からの月面弾とたたみかけたが、再度のコーナー最上段からのムーンサルトをかわされてしまう。

ここでベイリーは決め技のローズプラント(変型フェースバスター)を放つも、イヨはこれをヘッドスプリングで切り返して着地。そのまま突進して勝負に出たが、ベイリーのラリアートをカウンターで被弾してしまう。この一発が効いた。バックドロップからダイビングエルボー弾、最後はローズプラントを浴びて3カウントを奪われた。

イヨは8か月間最高峰ベルトを保持したものの、プロレスの祭典でついに王座から陥落。祭典の大一番にふさわしい大熱闘の後、喜びを爆発させたベイリーと対照的に頭を抱えた。ここからどう巻き返すのか。〝逸女〟の今後に注目が集まる。

「レッスルマニア40」は「ABEMA PPV」で生中継された。

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