【韓国の個人旅行ガイド】韓国行きの航空券はどう選ぶべき?格安航空会社のLCC、全9社の傾向を比較してみる

韓国のLCCが出発便の半分近くを占める(仁川国際空港)

日本と韓国を結ぶ飛行機。その便数は多い。特徴はLCC(ローコストキャリア、格安航空券)が多いことだろうか。東京からソウルまでは2時間半ほど。中・短距離路線を得意にするLCC向きの距離である。

■日本と韓国を結ぶLCC9社、各社の傾向は?

いま、日本と韓国を結ぶLCCは9社もある。そこにMCCと呼ばれる中間クラスのエアプレミア、もちろん日本航空、全日空、大韓航空、アシアナ航空といったフルサービスの航空会社も就航している。飛行機の好みは人それぞれだが、2時間半ほどのフライトだったらLCCにする、という人は少なくない。フルサービスの航空会社より、運賃を優先するわけだ。

そこでLCCに絞っていくことになるが、それだけでも9社ある。航空券の検索サイトを眺めて迷うことになる。僕もそのひとりだ。

LCCだから機内食などのサービスは基本的にはない。座席幅などに多少の違いはあるが、2時間半のフライトである。そう考えてみると、詰まるところは運賃とフライトの時間帯ということになる。

料金の違いのひとつは預ける荷物。有料か無料かという問題だ。就航する9社のうち日系の3社は有料。韓国系の6社は1個まで無料ということが多い。しかし韓国旅行の日程は短い人が多いから、荷物を預ける人は多くない。やはり運賃とフライト時間帯に集約されてくる。僕なりにその傾向を整理してみる。

ソウル行きフライトは少なくない(成田国際空港)

●ティーウェイ航空

9社のなかで最もLCCらしい航空会社だと思う。ローカル色がそこはかとなく漂う。日韓線のなかの最安値をつけることは多いが、どこか一貫性に欠ける。日本の乗り入れ空港は成田、関空、福岡、那覇、新千歳、熊本、佐賀。韓国では仁川、釜山以外に済州、大邱、清州に就航するあたりがティーウェイ航空らしい。

●ジンエア

大韓航空の子会社LCCで、常に最安値グループに顔を出してくる。選ぶとき、最終候補まで残ってくるのだが……。予約までいかないことがあるのは、就航時間帯の問題だろうか。日本は成田、関空、中部、福岡、新千歳、那覇、北九州と主要な空港に乗り入れている。

●チェジュ航空

独立系LCCで、運賃も我が道を行く感がある。最安値をつけることは多くないが、高いわけではない。キャンペーン運賃を出すと、最安値はすべてチェジュ航空ということもある。日本は成田、関空、中部、福岡、新千歳、那覇といった主要空港のほか、松山、静岡、大分、広島にも乗り入れている。

●エアプサン

アシアナ航空系LCC。成田、関空、福岡、新千歳の主要空港と釜山を結ぶ路線から就航がはじまった。いまは仁川にも乗り入れている。仁川と日本を結ぶ便は最安値をつけることがある。

●エアソウル

アシアナ航空系のLCC。成田、関空、福岡、新千歳以外では、高松と米子にも乗り入れている。最安値をつけることはあまりないが、都合のいい時間帯に就航して、結局、エアソウルというケースは少なくない。

●イースター航空

2023年に復活したLCC。運賃的にはLCCのなかでは中間クラスに留まっている。今後、どうなっていくか。成田、関空、福岡に乗り入れている。

●ピーチアヴィエーション

全日空のLCC。韓国路線では、早朝、深夜のきつい時間の就航が特色。羽田発ソウルは羽田を午前2時10分発。弾丸旅行を狙っている? つい無理をして乗ってしまうが。混みあう時期は安い値段を打ち出す。日韓線は羽田、関空、新千歳乗り入れ。

●ジップエア

日本航空のLCC。成田ー仁川路線のみだが、1日2便に増便した。混みあう時期は安い値段を出してくるが、通常期はやや高いか?

●エアージャパン

今年就航した全日空のLCC。ピーチアヴィエーションと住み分け、ジップエアとの競合になる。通常期の運賃はやや高いか。成田ー仁川線のみ。

さて、この9社のなかから、どの航空会社を選んでいくか。各社とも、運賃にはそれぞれの傾向がある。そのあたりを次回で解説しようと思う。

ティーウェイ航空は韓国で最初にできたLCC

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