ローソン コンビニの日常使いが定着 エリアカンパニー制に手応え

ローソンの2023年3~12月の売上実績は、19年度同期比でFF・厨房12%増、デリカ・日配・冷凍食品9%増、日雑品15%増など各カテゴリーで伸長した。

3月21日に行われた戦略説明会で、藤井均常務執行役員商品本部長は24年度の成功事例として、定番商品のメロンパンや「金しゃりおにぎり」「Lから」などカウンター商材のリニューアルを挙げる。

チャレンジ商品の成功事例には、韓国コスメとコラボした「アンド バイ ロムアンド(&nd by rom&nd)」を挙げ、「化粧品でこれまでに経験したことのない大きな売上を実現し、女性顧客が増えた」との手応えを得ている。

発売19日間で500万個売上達成した「海からクン」や「じゅわバタ塩メロンパン」も成功事例に挙げる。

地域密着では、エリアカンパニー制による徹底的な土台作りが売上に寄与した。

藤井均商品本部長㊧と梅田貴之理事執行役員商品本部本部長補佐(ローソン)

「エリアカンパニーのもと、地元の情報をより細かく知ることができる。先行の北海道・近畿に加え、他の地域も数字を上げて成功例が出ている。商品開発では『地場の味』を意識して定番品のリニューアルに取り組んでいる。定番品・チャレンジ商品いずれも100人のモニター調査で合格点を獲得したものとなる」と説明する。

具体例として、近畿カンパニーで発売した「おだしが香る きつねうどん」は、東京とは全く異なる商品を求める関西のだし文化に合わせた味づくりを提供している。

日本最北端にある北海道稚内市の店舗については「今までコンビニは消費者が多いところに出店する傾向があったが、稚内については本当に人口が少ないエリアで改めて出店した。3店とも初日の日販が100万円を超えるなど驚くような数字で、新しい発見だった」と振り返る。

能登半島地震発生時には、中部カンパニーで即座に対策本部ができたという。

「全カンパニーで支援に取り組んだが、やはり商品に対する考え方など、現場のことは現場が一番知っていることを密な連携のなかで改めて痛感した」と述べる。

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