1年中、花のあふれる庭やベランダに憧れるものの、なかなかうまくいかないものですね。理由のひとつに開花期の長短があります。開花期の長い花を組み合わせれば、何度も植え替えなくても大丈夫! 晩春から晩秋まで半年も咲き続ける花をご紹介します。
★春に咲く青い花8選★
長く咲く花は魅力がいっぱい!
草花には、チューリップのように1週間か長くても10日ほどしか咲かない花もあれば、パンジー&ビオラ(パンビオ)のように7カ月以上も咲き続けるものがあります。長く咲き続ける花はコスパ抜群で、育てがいがあります。
パンビオのように長く咲く花を秋に植えつけ、花数の減ってきた晩春にまた半年咲く花を植え替えれば、年2回の植え替えだけで1年中花咲く庭やベランダに! 忙しい人も手間をかけずに花いっぱいのガーデニングが楽しめるわけです。
長く咲く花は、毎年咲く多年草より一年草が多いもの。ただし、ゼラニウムのように1年に何度も繰り返し咲く多年草や、花期を長く改良された多年草もあります。それらを含め、パンビオの花が終わる5月ごろから霜の降りる10~11月ごろまで咲く花をご紹介しましょう。
春~秋に長く咲く花8選
暑さに強く華やかに咲く【ペチュニア】
草丈/20~30㎝
丈夫で育てやすく、暑さの中でも次々に咲きます。こんもり育つタイプと横に広がるタイプがあり、ピンクや白やブルー系、絞り模様などの花色も豊富。ただし、生育が早くて花が茎先に咲くので、花つきのバランスをよくするために切り戻しながら育てるとよいでしょう。
妖精のラッパみたいな花【トレニア】
草丈/20~30㎝
暑さに強いだけでなく、やや日陰になる場所でもよく咲く花。写真のようにこんもりする草姿の一年草と、横に広がる多年草があります。一年草はタネからも育てやすく、苗も手ごろな価格。多年草は苗を購入して育て、霜の降りない場所なら冬越しできます。
日当たりが悪い場所も明るく【インパチエンス】
草丈/20~40㎝
初夏から晩秋まで咲き続け、パンビオになかなか植え替えできないこともあるほど。日当たりの悪い場所でもよく咲き、暗い場所を明るくします。一重咲きから華やかなバラ咲きまでバラエティーも豊富。草姿が乱れたら夏に切り戻して整えると、またよく咲き出します。
グラウンドカバーにも利用できる【バーベナ】
草丈/20~40㎝
草丈150㎝にもなる三尺バーベナなど、世界には約250種があります。なかでおもに流通するのは寒さに弱い一年草扱いの品種と、‘タピアン’や‘花手毬’シリーズのような多年草。これらはおもに横に広がるので、花の楽しめるグラウンドカバーとしても利用できます。
暑さや強い日差しに負けずに咲く【ニチニチソウ】
草丈/20~60㎝
春に咲くつる性のツルニチニチソウ(ビンカ)と花が似ますが、別種です。夏に強い花として古くから親しまれ、近年は吊り鉢向きの枝垂れる草姿や超小型の花を群れ咲かせる品種‘フェアリースター’なども登場。過湿には弱いので、水やりは表土がよく乾いてから。
乾燥に強く窓辺を飾るコンテナ向き【ゼラニウム】
草丈/20~100㎝
現在はペラルゴニウム属に分類が変わりましたが、今もこの名前で流通します。早春から初冬まで繰り返し咲く多年草。多肉質の茎葉で、ボール状に集まる小花を咲かせます。乾燥に強く過湿に弱いため、庭よりコンテナに植えつけて水やりの間隔をあけて栽培します。
多彩な花色の丈夫な多年草【カリブラコア】
草丈/10~30㎝
かつてはペチュニアの仲間とされて、よく似た小ぶりの花を多数咲かせます。近年、品種改良が盛んに行われ、花色が多彩になり、育てやすくなって人気です。ペチュニアより寒さに強く、茎が木質化するタイプもあって、冬越しします。吊り鉢などに仕立てましょう。
星形の小花をドーム状に咲かせる【ペンタス】
草丈(樹高)/30~100㎝
草花に見えますが熱帯原産の常緑低木で、暑いほど元気に育ちます。ただし、寒さに弱いため日本では一年草扱い。星形の花をドーム状に集めて、霜が降りるまで咲きます。花が終わったら、脇芽のある節の上で切りとって、脇芽を伸ばして次の花を咲かせます。
長く元気に咲かせるためのポイント
ご紹介した花々はどれも晩春から晩秋まで長く咲く花ですが、日照の少ない梅雨や高温多湿の夏に傷んだり、花が止まることもあります。咲き終わった花がらは摘み取って、次の花を咲きやすくしましょう。株が混みあっていたら切り戻しをして、風通しを図ります。
雨が続いて水やりをしなかったあと、急に晴れて気温が上がると水切れしやすいものです。雨でも鉢の表土が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりします。何度も水切れを繰り返すと株が弱ってしまうので、気をつけて!
夏に花が止まってしまっても、気温が下がり始めると再び咲くことがよくあります。花が咲かなくても株に元気があれば、少し様子をみましょう。気温が下がったタイミングで緩効性の肥料を規定量与えることで、霜が降りる頃までたっぷり咲かせましょう。