電動三輪自転車で岡山市街地案内 天満屋が観光サービス開始

 天満屋(岡山市北区表町)は8日、新たな事業として、電動アシスト三輪自転車で同市中心部を案内する観光交通サービスを始めた。観光客や地元住民らの利用を見込み、岡山県外からの誘客や市街地の回遊性向上につなげる。

 フランス製の車両(乗客定員2人)を3台導入し、主にJR岡山駅から後楽園周辺を巡回する。利用者はタクシーのように呼び止め、好きな場所で乗降できる。2人で乗車した場合の料金は500メートルごとに500円。お薦めスポットを巡るガイドツアー(40分4千円など)もある。午前10時~午後6時、火曜定休。雨天運休。

 社内公募制度で選ばれた新規事業の一つ。昨春に車両1台で30日間の実証実験を行ったところ、想定を上回る県内外の約350人が乗車した。風が感じられる乗り心地も好評だったことから事業化を決めた。

 運転手は事業を発案した新規事業部の野村拡毅部長(39)やアルバイトスタッフが務める。ガイドブックに載っていないような人気の飲食店、地元に伝わる歴史文化、街角アートなどを案内し、月千人の利用を目指す。野村部長は「後楽園や岡山城だけでなく、より深いローカルの魅力に触れてもらい、岡山の街を楽しんでほしい」と話している。

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