23年度倒産件数は9年ぶり高水準、前年比3割増=帝国データ

Shinji Kitamura

[東京 8日 ロイター] - 帝国データバンクによると、2023年度の倒産件数は8881件と9年ぶり高水準となった。サービスや飲食などの苦戦が目立ち、前年度比の増加率は30.6%と、過去30年で最も高い伸びを記録した。

業態別で目立ったのは飲食店の倒産。前年度比56.0%増の802件と過去最多となった。居酒屋を主体とする「酒場、ビヤホール」や、ラーメン店などの「中華料理店、その他の東洋料理店」が上位を占めた。

帝国データでは「光熱費や食材の価格高騰、人手不足の深刻化、賃上げ対応など新たな課題に直面し、採算が確保できずに事業継続を断念する事業者が急増している」と分析している。

人手不足を要因とする倒産は313件、物価高が837件と、いずれも過去最多件数となった。コロナ禍で中小企業向けに実施された「ゼロゼロ融資」の返済期限が到来していることも響いたという。

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