亀田和毅が露呈した課題 内山高志氏「あれだけ当てて倒れなかった。はっきりKOしないと」

試合には勝利した亀田和毅(左)だが…

ボクシングの元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志氏(44)が自身のユーチューブチャンネル「内山高志KOチャンネル」で、元2階級制覇王者・亀田和毅(32=TMK)について言及した。

和毅は3月31日に開催されたボクシング興行「3150ファイト」でIBF世界フェザー級2位レラト・ドラミニ(南アフリカ)と〝負けたら引退〟をかけて再戦する予定だったが、直前で相手が変更。代役のケビン・ビジャヌエバ(メキシコ)に5ラウンド(R)終了TKOで勝利した。

「ABEMA」の中継で解説した内山氏は「まあ、レベルの差ありましたね。序盤から和毅がグイグイ行って。バシバシ、ジャブ当てて下がらせて。本当、一方的な試合。危ない場面は一切なかったんですけど、相手が急きょ決まってスーパーバンタムから1階級上げてきた選手なんで。がっつり倒してほしかった。あれだけ当ててたんで効いた部分もあるんですけど、倒れなかったんですよね」と指摘する。

続けて「あそこでガツンと倒すようなボクシングじゃないと。例えばフェザー級で今度、タイトルマッチになった時に、そこまでパンチを当てられるとかないと思うんで。やはり数少ないチャンスで効かすことができないと大変だと思う。今回、試合内容は100点。ただ、今後世界をまた目指すとなると、はっきりとKOしないと。じゃないと、なかなか当たらない相手に一発当てるのは難しい。そこで効かすことができないと試合も相手がどんどん出てきてしまってポイントを取るのが難しくなってくる」と課題を挙げた。

その上で、内山氏は「テクニックは抜群。ガードもいい」「今回、グイグイ前に行くスタイルに変わっていた。そのスタイルと前の足を使えるスタイルがうまくマッチしてくるとKOも自然と生まれるのでは。離れると思わせて相手が出た瞬間に踏み込んで打つとか。そうすれば相手も油断が出てくる」と和毅の今後に期待。最後に「まだまだ今後の亀田選手に期待したいと思います」とエールを送って締めくくった。

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