2000年代アイドルボーイズ大集合! NEWアイドルとしてジャンプアップした彼らはいま……

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ザック・エフロンのように、2000年代にアイドル的な人気を誇った“元ニュースター”たちも、今は中堅orベテランとして活躍を続けています。当時のフレッシュな姿が感慨深い彼らは現在どうしているでしょうか。(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)
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ヘイデン・クリステンセン

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1981年4月19日生れ
カナダのバンクーバー出身

『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(2002)で後にダース・ベイダーとなる若き日のアナキン・スカイウォーカー役に抜擢され、あっという間に人気俳優の仲間入りをし、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(2005)でもアナキンからベイダーへの変貌を熱演した。

2002年8月号の本誌カバーより

その後も『アウェイク』(2007)『ジャンパー』(2008)『リセット』(2010)などに出演していたが、徐々に小品が増えていた。その間、俳優業とは別にカナダのオンタリオ州に購入した農場で働く日々を満喫していた時期も。

ところが近年になって再び配信オリジナル作品「オビ=ワン・ケノービ」(2022)「アソーカ」(2023)でアナキン=ベイダー役を演じると注目度再上昇。再ブレイクの兆しが見えている。

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ダニエル・ラドクリフ

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1989年7月23日生れ
英ロンドン出身

「ハリー・ポッター」シリーズの主人公ハリーを子役時代から10年に渡って演じ通し、若くして世界的有名人となったダニエル。これによって富も名声も得た彼は、「ハリポタ」以降、独自の道を歩み始め、ユニークな俳優活動をマイペースで楽しんでいる様子。

2003年5月号の本誌カバーより

『スイス・アーミー・マン』(2016)では死体役、『ガンズ・アキンボ』(2019)では両手に銃を固定されてしまう男役など風変わりな役を進んで演じることが話題に。

『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』(2016)『ザ・ロストシティ』(2022)ではエキセントリックな悪役を演じるなど性格派としての地位を築きつつある。私生活では10年間女優のエリン・ダークと交際し、昨年一児のパパになった。

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イライジャ・ウッド

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1981年1月28日生れ
米アイオワ州出身

1990年代は売れっ子子役として知られていたが、21世紀に入って「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズでフロド役を演じたことから世界的にブレイク。その後『僕の大事なコレクション』(2005)などに出演してきたが、大人になるにつれ役柄の選択が難しくなり、徐々に活躍の場をインディペンデント系作品に移行。

2002年6月号の本誌カバーより

『マニアック』(2012)『ゾンビスクール!』(2014)といったホラー系作品や、ニコラス・ケイジと共演した『ダーティー・コップ』(2016)などに出演。さらに製作会社を立ち上げたり、幅広い趣味を生かした仕事もこなしている。

2023年には『悪魔の毒々モンスター』のリメイク版や、サバイバルホラー・TVシリーズ「イエロージャケッツ」にも登場している。

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ロバート・パティンソン

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1986年5月13日生れ
英ロンドン出身

最初にロブが注目されたのは、あの「ハリポタ」シリーズ第4作『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(2005)でホグワーツ魔法学校の生徒セドリック・ディゴリーを演じた時。キャンペーンでエマ・ワトソンらと来日も果たし、ポッタリアンを中心にファンを集めた。

2010年1月号の本誌カバーより

しかしロブの本格的大ブレイクはその3年後、『トワイライト~初恋~』(2008)で現代に生きる“恋するヴァンパイア”、エドワード・カレンを演じた時だった。このシリーズは5作目まで作られ世界中で大ヒット。

その後、『コズモポリス』(2012)などでデヴィッド・クローネンバーグ監督のような異才のお気に入りになったり、A24作品『グッド・タイム』(2017)で演技力を称賛されたり、俳優としての株を上げ、クリストファー・ノーラン監督の『TENET テネット』(2020)で再ブレイク。

次いで『THE BATMAN−ザ・バットマン−』(2022)で新たなバットマン=ブルース・ウェインを演じるなど、「トワイライト」現象以来の注目度と磨きをかけた実力で、新たなファン層が増殖中。最新作は『パラサイト半地下の家族』のポン・ジュノ監督と組んだ『Micky17』が控えている。

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オーランド・ブルーム

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1977年1月13日生れ
英カンタベリー出身

「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのエルフのレゴラス役、続いて「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのウィル・ターナー役で、その王子様的なルックスもあり、一躍スーパー・アイドルとなったオーランド。シリーズ出演中もさらに『トロイ』(2004)『キングダム・オブ・ヘブン』(2005)といった時代物で魅力を発揮。

2003年9月号の本誌カバーより

2大シリーズ終了後も根強い人気を持ち、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの前章となる「ホビット」シリーズではレゴラス役を再演していた。

舞台にも活躍の場を広げるなど俳優としての実力を磨き、息の長い人気を誇っている。昨年は『グランツーリスモ』(2023)で渋みを加えた演技を見せてくれた。現在はケイティ・ペリーとのロマンスも注目の的。

オーランド・ブルームPhoto by Getty Images

ジェラルド・バトラー

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1969年11月13日生れ
スコットランド出身

実は弁護士志望だったという過去を持つジェリー。いくつかの出演作の後、『トゥームレイダー2』(2003)でアンジェリーナ・ジョリーと共演していたが、日本で人気ブレイクしたのは『オペラ座の怪人』(2004)のファントム役だった。来日で見せた意外に?キュートな素顔もファンに愛され、ヒュー・ジャックマンのように遅咲きながらアイドル的存在に。

2008年10月号の本誌カバーより

とはいえ、やはり男くさいパーソナリティーを買われ出演した『300〈スリーハンドレッド〉』(2006)のようなヒーロー・アクションも大受け。『P.S.アイラヴユー』(2007)のようなロマンチック映画でも好演を見せた。近年も『炎のデス・ポリス』(2021)『カンダハル 突破せよ』(2023)など主演作が次々作られている。

ジョシュ・ハートネット

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1978年7月21日
米ミネソタ州出身

イライジャ・ウッドたちと共演した青春群像SFホラー『パラサイト』(1998)で注目され、『パール・ハーバー』(2001)『ブラックホーク・ダウン』(2001)などで、長身で甘い顔立ちの魅力が人気を呼んだジョシュ。

2002年5月号の本誌カバーより

『ハリウッド的殺人事件』(2003)『シン・シティ』(2005)『ブラック・ダリア』(2006)など話題作に次々出演するが、次第にハリウッドのメインストリームから身を引き、小品を中心に活動。

そんな彼も、近年はガイ・リッチー監督&ジェイソン・ステイサムと『キャッシュトラック』(2021)『オペレーション・フォーチュン』(2023)で連続タッグを組んだり、『オッペンハイマー』(2023)では主人公と共にマンハッタン計画を推進するアーネスト・ローレンス博士を演じている。

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ヒュー・ジャックマン

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1968年10月12日
オーストラリア出身

元々故郷オーストラリアではその名を知られた舞台俳優だったのだが、2000年に抜擢されたハリウッド大作『X-メン』のウルヴァリン役で一躍その人気が世界規模に。

映画界では遅咲きながら『ニューヨークの恋人』(2001)のようなロマコメもこなせるイケメンで、『ヴァン・ヘルシング』(2004)などアクションもイケる上、『レ・ミゼラブル』(2012)のように歌も上手いというマルチな才能と人柄の良さであちこちでモテモテ。

日本でも長い間トップ級の人気を誇る男優の一人に数えられている。アクション系大作を中心に、『The Son/息子』(2022)のような高い演技力を要する作品でも活躍するヒューは、この夏最新作『デッドプール&ウルヴァリン』(2024)の公開が控えている。

コリン・ファレル

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1976年5月31日
アイルランドのダブリン出身

昨年のアカデミー賞で主演男優賞にノミネートされた『イニシェリン島の精霊』(2022)でアイリッシュ俳優ならではの個性を発揮したコリン・ファレルも、21世紀初頭いきなり現れた粗削りで繊細という相反するものが同居する新星時代の輝きは衝撃的だった。

『マイノリティ・レポート』(2002)でスティーヴン・スピルバーグ、『アレキサンダー』(2004)ではオリヴァー・ストーン、『ニュー・ワールド』(2005)ではテレンス・マリックといった名匠たちに愛される傾向は、現在も『ロブスター』(2015)のヨルゴス・ランティモス、『ジェントルメン』(2019)のガイ・リッチー、『アフター・ヤン』(2021)のコゴナダをはじめとする鬼才監督作品への出演に続いている。

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ジェームズ・マカヴォイ

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1979年4月21日
スコットランド出身

映画デビューは1995年だったが、最初に有名になったのはそれから10年後の『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』(2005)だった、ということで意外に下積みが長かったマカヴォイ。そこからがとんとん拍子で『ラストキング・オブ・スコットランド』(2006)『ペネロピ』(2006)『つぐない』(2007)と話題作が続き、人気も右肩上がりに。

続いてアンジェリーナ・ジョリー共演の『ウォンテッド』(2008)で本格的にブレイクした。2010年代には「X-MEN」シリーズの若き日のプロフェッサーX役を中心に、M・ナイト・シャマラン監督の『スプリット』(2017)などで幅広い活躍を見せた。近年はTVファンタジー・シリーズ「ダーク・マテリアルズ/黄金の羅針盤」などに出演。

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ジェイク・ギレンホール

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1980年12月19日
米カリフォルニア州出身

2000年に日本公開された初主演作『遠い空の向こうに』(1999)の大空への夢を貫く少年役で好評を得て、続く『ドニー・ダーコ』(2001)では一筋縄ではいかない複雑な役柄を好演。パニック大作『デイ・アフター・トゥモロー』(2004)もこなし、『ブロークバック・マウンテン』(2005)でヒース・レジャーと共に披露した名演で多くのファンを獲得したジェイク。

以降は若き演技派として数々のヒット作に出演しぐんぐん成長。近年も『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)のような異色の悪役から『コヴェナント/約束の救出』(2023)の軍曹のような硬派な役まで、ジャンルを問わない変幻自在の演技力でファンだけでなく批評家からも高い評価を受けている。

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一方その当時のアイドル女優たちは?

もちろん男優だけでなく、2000年代に登場しトップ人気を誇った女優たちのことを覚えているファンも多いことだろう。その顔触れを振り返ってみると、まず思い浮かぶのは、この春ちょうど最新作『ブルックリンでオペラを』が公開されるアン・ハサウェイ。

アン・ハサウェイPhoto by Getty Images

『プリティ・プリンセス』(2001)で主演デビューし、これが大好評で瞬く間にアイドルに。さらに『プラダを着た悪魔』(2006)が大ヒットして世界的にブレイク。その後『レ・ミゼラブル』(2012)でオスカー助演女優賞を受賞するなどその躍進ぶりは目を見張るものがあった。

また大ヒット・シリーズに出演した女優たちも共演者の男優ともども一躍アイドルに。まずは「ハリー・ポッター」シリーズのハーマイオニーことエマ・ワトソン。シリーズ終了後も『美女と野獣』(2017)『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)などでファンのハートをつかみ続けている。

エマ・ワトソンPhoto by Getty Images

また「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズでエリザベスを演じたキーラ・ナイトレイもオーランド・ブルームと共にあっという間にブレイク。『ラブ・アクチュアリー』(2003)『プライドと偏見』(2005)『つぐない』(2007)など話題作が続き、現在も英国が誇る実力派として活躍中。

キーラ・ナイトレイPhoto by Getty Images

そして「トワイライト」シリーズでベラを演じたクリステン・スチュワートも忘れられない存在。『パニック・ルーム』(2002)でジョディ・フォスターの娘を演じたりしていた子役だったが、一気にティーンアイドルに。今ではインディー系作品を中心に個性派女優としてひっぱりだこで、『スペンサー ダイアナの決意』(2021)ではアカデミー賞主演女優賞候補にもなった。

クリステン・スチュワートPhoto by Getty Images

ただ2000年代の女王と言えば、1990年代後半から活躍していたものの、「トゥームレイダー」シリーズなどで人気爆発したアンジェリーナ・ジョリーだろう。『Mr.&Mrs.スミス』(2005)で共演のブラッド・ピットとのロマンス、子育て、結婚、離婚なども含めその生きざまが当時のゴシップ界隈をリードし、アイドル顔負けの人気者だった。

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