高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2024 四国 第1節 愛媛FC U-18 vs 徳島市立

「別格DF」加わった愛媛FCU-18全国大会常連・徳島市立に快勝!
前半13分愛媛FCU-18MF17田中碧(2年)が先制ゴール

 4月6日、高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2024 四国は4会場で5試合を開催。うち、愛媛県松山市の愛フィールド梅津寺ではこの地をホームピッチとする前年3位・愛媛FCU-18が前年準優勝・徳島市立を迎える注目カードが組まれた。

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 スタートフォーメーションは愛媛FCU-18、徳島市立ともに「4-4-2」。スターティングイレブンは愛媛FCU-18がGKは1谷琉生(3年)。4バックは右から15瑞慶覧長汰(2年)、キャプテンマークを巻く4大崎翔(3年)、5島佑成(2年)、2赤松千翔(3年)。中盤はダブルボランチに6森実昊(2年)と身長191㎝の8早瀬侑希(3年)が入り、右サイドに18浦添朝仁(2年)、左サイドに17田中碧(2年)。2トップは20青木壱清(2年)と11河添就仁(3年)が組んだ。

 対する徳島市立はGKが17李ハソン(2年)。4バックは右から2藤川琉偉(3年)、4森田颯佑(3年)、3桝田侑汰(3年)、5岸孝亮(3年)。中盤はダブルボランチに9山口凛太朗(3年)とキャプテンの6上田寛大(3年)が入り、右サイドに7岸大介(3年)、左サイドに15尾形郁海(3年)。2トップは11岡快吏(3年)と10鈴木悠哉(3年)。今年の高校サッカー選手権1回戦・明秀日立(茨城)戦にも出場した5人がスタメンに名を連ねた。

2点目を決めた愛媛FCU-18MF18浦添朝仁(2年)

 試合は「昨年前期に負けていた相手なので試合負けは緊張感があった」(DF大崎翔)愛媛FCU-18がキックオフから勝利への希求をピッチ上へ全面に押し出す展開に。前線に20青木、ボランチに6森実といったハードワーカーと技術力の高い選手をバランスよく配し、両サイドMFにインナーオーバーラップの自由を与えた北内監督の采配も功を奏し、徳島市立の前進を許さず。サイドチェンジを交えながら縦へのスピードで何度もゴール前へ迫った。

 結果、愛媛FCU-18は早くも13分に右SB15瑞慶覧のクロスを6森実が流した先「クロスに対してファーサイドで受けることを狙っていた」17田中が相手GKとの1対1を冷静に沈めて先制。さらに前半アディショナルタイムにはPAからやや右25mの位置から18浦添が素晴らしいミドルシュートを決めて前半を2-0で折り返した。

 これに対し、「今年はいい1年生が入ったので、2,、3年生にとっては今後試合に絡むためのサバイバルマッチになる」と河野博幸監督が位置付けた中、左SB5岸が12分に放った枠内ミドルシュートを除くと前半ほぼチャンスを作れなった徳島市立は、後半頭から右サイドに旧チームからの経験豊富な8原水智弘(3年)を投入するなど、選手交代策で打開を試みる。

徳島市立

 が、ここで立ちふさがったのは愛媛FCU-18のバックナンバー「5」島である。今年1月、プレミアWESTばかりでなくU-16日本代表としても活躍を続けていたヴィッセル神戸U-18からの転籍を果たしたレフティーは、周囲をコーチングで動かしつつ1対1の強さ、スピードで徳島市立の強力2トップを抑えると、時を見ては本職である左SBのような豪快なオーバーラップを披露。「(5月31日誕生日の)うちにプロデビューしたい」強い気持ちを別格のプレーで見せ付けた。

 かくして全国常連の徳島市立とのプリンス四国初戦で「チームとしてやろうとする気持ちが強い」(北内耕成監督)結束力の高さを発揮。満点に近い内容と結果で終えた愛媛FCU-18。チーム目標とする2年ぶりのプリンスVと5年ぶりのプレミア復帰へ向け、プレミアを知る男・島佑成を加えた彼らの挑戦は続いていく。

 

(文・写真=編集部)

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