「線路内に人が立ち入った。撮り鉄だと思う」 特急・新型やくもデビュー初日にトラブル、列車に遅れ発生 通行の邪魔・家の木を切られる…「トラブルは結構聞きます」

ついにデビューです。6日、特急やくもの新型車両273系の運行が始まりましたが、その一方で水を差す困った事態も発生しました。
岡山県で出発式を終えたばかりの新型やくもに、最大20分の遅れが発生。その理由は付近住民からの通報でした…「線路内に人が立ち入った。撮り鉄だと思う」。

6日、運行が始まったのは特急やくもの新型車両273系。初便の出発にあわせ、米子駅では記念セレモニーが行われました。

JR米子駅の発車メロディと新型やくもの車内チャイムに採用されたことから、米子東高校吹奏楽部によって「Official髭男dism」の楽曲が演奏され、セレモニーを盛り上げました。

鳥取県 平井伸治 知事
「本当にきれいな新型列車、ぜひ多くの方々にこれに乗って山陰に遊びに来ていただきたいと思いますし、ビジネスやいろいろな人生の思い出がこのやくもから生まれる、そんな気持ちになってきました」

これまでの381系車両は順次運行を終了し、1日15往復のやくも号のうち、6往復が新型の273系車両に。6月半ばには全てのやくも号が新型車両に置き換えられる予定です。

その一方で、困った事態も。

土江諒 記者
「人が立ち入ったとされるのは、鳥取県江府町内を走るこちらの線路です。遮るものがなく、写真撮影はしやすそうなんですが、このように立ち入り禁止と書かれたテープが張ってあります」

JRによりますと6日午前10時半過ぎ、根雨駅と武庫駅の間で線路内に人が立ち入ったと付近の住民から警察に通報があり、警察経由でJRに情報提供がありました。住民は「線路内に人が立ち入った。撮り鉄だと思う」と話したということです。

この影響で、岡山駅で出発式を行った出雲市行きのやくも5号が、数分間根雨駅に停車。

該当区間で速度を落として走行したり運転手による安全確認を実施したりしたため、特急やくも上下線1本ずつで、最大20分の遅れが発生しました。

立ち入りがあったとされる付近は、多くの鉄道ファンが訪れる撮影スポットだということです。

線路沿いの会社で働く男性
「うちの従業員が、パトカーが来とるから何なんだろうな?って話してたんですよ。よく撮り鉄さん来るので、またトラブルがあったのかなって思った。近所の人とかお客さんの話だと、通行の邪魔になったりとか、家の木を切られたりとか、トラブルは結構聞きます」

JRでは「列車に近づいたり線路内に入るのは、危険な行為なので絶対にやめてほしい。良い写真が撮りたくても安全第一でマナーを守って頂きたい」としています。

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