高橋海人、永瀬廉との俳優業「明暗」 主演作『95』本気のテレ東とのタッグで狙う“脱アイドル路線”

King & Prince永瀬廉、高橋海人(C)ピンズバNEWS

King & Prince(キンプリ)・高橋海人(25)が、主演を務める4月8日放送スタートのドラマ『95(キューゴー)』(テレビ東京系、月曜よる11時6分)で、俳優業において永瀬廉(25)に大きく差をつけそうだ。

このドラマは、早見和真氏による同名の青春小説が原作。阪神・淡路大震災や地下鉄サリン事件が発生した1995年を舞台に、大人の作った社会の仕組みに抗い、大切なものを守りながら、がむしゃらに駆け抜けた高校生たちの物語。高橋は通称“Q”と呼ばれる高校生・広重秋久演じる。

時間帯こそ深夜枠だが、テレビ東京開局60周年記念番組でということもあり、サブキャストは安田顕(50)、中川大志(25)、松本穂香(27)、関口メンディー(33)、桜井ユキ(37)らと豪華。主演の高橋にも期待がかかる。

主演作こそ少ないが、高橋は役者としての評価は高い。きっかけとなったのは、やはり、オードリー・若林正恭(45)を演じて、再現率がとてつもなく高いと話題になった『だが、情熱はある』(日本テレビ)だろう。

それまでは『姉ちゃんの恋人』(フジテレビ系)の年下系ワンコや、『ドラゴン桜』(フジテレビ系)に『未来への10カウント』(テレビ朝日系)など、まじめな青年の役が多かった。しかし、『だが、情熱はある』では、“情熱”と“あきらめ”が入り混じった若林の屈折した心情を表現し、俳優として一段階アップした演技を見せた。

■永瀬廉は都落ち!?

今作で注目したいのは、高橋演じる主人公が同級生・鈴木翔太郎(中川)のチームに強制的に加入してからの高橋の演技の変化だ。地下鉄サリン事件をきっかけに、人の死に直面し、言いようのない感情を抱えた主人公の、複雑かつ微妙な変化をどう演じるのか、期待は大きい。

制作発表イベントで高橋は、本作を「攻めた作品」だと思ったとともに、キャスト陣を見たとき、「この中で主演をやるのはハードルが高いな。どうやって立ち居振る舞えるだろうかというのを考えました」と、プレッシャーを吐露しており、本作の経験が高橋をより成長させそうだ。

一方でキンプリの相方である永瀬も、4月20日放送スタートのドラマ『東京タワー』(テレビ朝日系)で主演するのだが、キャリアを考えると、こちらは微妙だ。これまでGP枠ドラマでメイン役の出演が続いていたが、本作は、旧ジャニーズ事務所のタレントが積極的に起用されていることでおなじみのオシドラサタデー枠で、都落ち感は否めない。

また、役柄も陰のある青年という、これまで演じてきた役とあまり変わらず、今のところ新鮮味もない。20歳差の禁断の愛という設定と、東京タワーをバックに板谷由夏(48)と触れ合う、大胆なポスタービジュアルが話題になっていたが、永瀬がどんな演技を見せてくれるのか、気になるところだ。

事前情報では、あきらかに高橋に軍配が上がりそうだが、勝負は始まってみなければ分からない。アイドル路線を抜け出し、俳優として成長していく2人に注目したい。(ドラマライター/ヤマカワ)

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