「実質的に退屈なレースだったが…」母国で初入賞の角田裕毅、RB本拠地の伊メディアはどう報じたのか?「日本のファンにドキドキをプレゼント」

母国での奮闘に賛辞が寄せられた。

4月7日に決勝が行われたF1第4戦の日本グランプリ(GP)で、ビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は10位入賞を果たした。鈴鹿でポイントを手にした若きサムライを、イタリアのメディアが称賛している。

中盤のピット作業でチームが見事な働きを見せ、競っていたライバルたちをリードした角田は、さらにニコ・ヒュルケンベルク(ハース)を抜いてポイント圏内の10位に浮上すると、その後も譲らず。7位フィニッシュしたオーストラリアGPに続くポイント獲得となった。

イタリア衛星放送『Sky Sport』は、採点記事(10点満点)で角田を9点と絶賛。「バンザイ! 母国でポイント獲得」と、ホームでの見事なレースを称えている。

『Gazztta dello Sport』紙も7点と高い採点。「ヒュルケンベルクを抜いてポイント圏内となる10位に浮上し、実質的に退屈だったレースにおいて、スタンド席にいた日本のファンたちに最も大きなドキドキをプレゼントした」と、王者マックス・フェルスタッペンの盤石の勝利に終わったレースの中で、角田の成長ぶりを評価した。

「ユウキは成熟しつつある。結果もより安定し始めている。ブラボーだ」

同じく採点7だった『Eurosport』は、「母国でのグランプリでポイントを獲得し、この日のヒーローに。さらに、スネークでのスペクタクルなオーバーテイクで堂々のレースとした」と称賛。RBにおける存在感の上昇を伝えている。

「(序盤にリタイヤしたダニエル・)リカルドが方向性を取り戻すのを待つなかで、彼がチームにとって確実な存在だ」

日本でのポイント獲得に「最高の喜び」と嬉しさを露わにした角田。この良い流れをさらなる勢いにつなげ、2週間後の中国グランプリに臨みたい。

構成●THE DIGEST編集部

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