ハブ捕獲に挑戦  奄美署=新任署員、生態・対処法学ぶ

奄美署(田中聡署長)の新任署員29人が1日、鹿児島県奄美市名瀬の奄美観光ハブセンターでハブ対策の講習を受けた。同センター職員の本山栄隆さん(69)からハブの生態や取り扱いの説明を受けた後、署員2人が生きたハブの捕獲に挑戦。対処法を学んだ。

同署恒例の研修会。毎年春や秋の定期異動時に、奄美群島に生息する希少動物などの取り扱い方法を学ぼうと実施している。

署員たちは本山さんの話やビデオ視聴を通じて▽気温が上がり、繁殖期を迎えるこれからが出没の季節▽紫外線に弱く、薄暗いところや夜間を好む▽木の上や倉庫の天井部分に潜むことも―などの生態を学んだ。

本山さんが全長1メートル55センチ700グラムの生きたハブを箱から取り出し、手に取って署員たちの間を回り触らせた後、奄美が初任地となる署員2人が専用器具や竹の棒を用いてハブの捕獲に挑戦した。

薄窪里佳巡査(19)=屋仁川交番勤務=は「棒を(ハブの首に)当てるのは難しかったが、冷静に落ち着いて実践できた」と感想。本部優海(りん)巡査(19)=四谷交番勤務=は「間合いを取りながらうまく捕獲できた。実際の現場でも今回の経験を生かしたい」と話した。

同署によると、昨年1年間のハブに関わる出動件数は約20件だったという。

竹の棒でハブの首を狙う奄美署員=1日、奄美市名瀬

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