「全く間違った選択だった」ダービーで鎌田大地らを起用したラツィオ新指揮官に批判「気迫が求められる一戦で、熱量のある選手をベンチに置いた」

出だし順調かと思われたラツィオの新体制だが、暗雲が立ち込め始めた。

マウリツィオ・サッリ前監督が辞任し、イゴール・トゥドール監督が就任したラツィオは、セリエA第30節のユベントス戦で1-0と勝利。システムを変更し、鎌田大地を先発起用するなど、前任者との違いを出したうえでの白星発進には賛辞が寄せられた。

だが、同じユーベと対戦したコッパ・イタリア準決勝第1レグで、ラツィオは0-2と敗戦。さらに4月6日に行なわれたセリエA第31節、ローマとのダービーマッチでも0-1と敗れた。公式戦2連敗だ。

思うようにいかなかったシーズンだけに、コッパ・イタリアでタイトルを獲得できるかは、来季の欧州カップ戦出場に向けても重要だ。そしてローマの街におけるダービーの重要性は言うまでもない。

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それだけに、トゥドールの手腕を疑問視する声も上がり出した。『calciomercato.com』は「サポーターの間ですでに『すべてを変える必要があったのか?』と疑念も浮上」と報道。さらに、別記事ではダービーにおける選手起用を批判している。

「トゥドールは、彼によればシステムにより適した選手たちに期待することを選んだ。非常に強い気迫が求められる一戦で、熱量のある選手たちをベンチに置いた。ダニーロ・カタルディ、ルイス・アルベルト、ペドロをベンチスタートにしたのだ。代わりはカマダとグスタフ・イサクセン。結果的には全く間違った選択だった」

「ラツィオには気質がなかった。ダービーのような試合では、技術的・戦術的な側面よりもずっと重要になる要素だ。そしてハーフタイムに3人を交代させた。まるでチームを変えた最初の選択を謝罪するかのように。最後にマティアス・ベシーノをルイス・アルベルトに代えたが遅かった。そして前者はそれまでのチームのベストプレーヤーのひとりだった。一連のミスが結果に影響したのだ」

もちろん、初戦の1試合で万事解決に至ったわけでないのと同様に、就任3試合で新監督にクエスチョンマークをつけるのも乱暴だ。しかし、結果がすべての世界だけに、来季いっぱいの契約を結んだトゥドールは、シーズン残りの出来も注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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