ジャニー喜多川氏（享年８７）の加害問題を受け、旧ジャニーズ事務所は崩壊。それとともにジャニー氏の名前や影響を排除し、被害者の心境に配慮するために改名を決断したグループもあった。しかし、改名には複雑な思いを抱くファンも少なくない――。
４月５日、中居正広（５１）がＭＣを務める『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』（ＴＢＳ系）にはＳＵＰＥＲ ＥＩＧＨＴ（旧関ジャニ∞）の安田章大（３９）がゲスト出演。約８センチの脳腫瘍と１２時間の極秘手術、そして命の危機に瀕した背骨と腰骨の骨折の際に本気で引退を考えた、と告白した。
安田は元メンバーである渋谷すばる（４２）や錦戸亮（３９）にも触れ、特に錦戸については、手術後間もないイベントの際に倒れないように後ろでベルトをつかんで支えてくれていた、という強いメンバー愛を感じさせるエピソードも披露した。
「中居さんと安田さんという、今まであまり見られなかった先輩後輩の絡みに、多くのファンが感動し、盛り上がっていました。
ところが、今回の『金スマ』には、一部ファンが憤りを感じてしまう部分もあった。せっかく改名したのに、テロップでは終始、『関ジャニ∞時代』と表示され、ナレーションでも“関ジャニ∞からＳＵＰＥＲ ＥＩＧＨＴに改名した～”と旧名がしっかりと出されてしまった。このことに疑問を呈するファンも少なくなかったんです」（女性誌編集者）
■「旧名テロップ＆ナレーション」にファンは複雑感情
Ｘ（旧ツイッター）には、
《ｓｕｐｅｒ ｅｉｇｈｔに改名しても関ジャニ∞時代って言う金スマ凄いし愛を感じる。さすが中居正広の番組》
《「関ジャニ∞」ってちゃんと表記もナレーションも言ってくれて嬉しかった》
と歓迎する声がある一方、
《本当に今更こんなこと言っても仕方ないんだけどさ 金スマでめっちゃ関ジャニ関ジャニ言えるくらいなら改名しなくて良かったじゃん 本当になんなんだ》
《おまえらが騒ぎ立てたから改名することになったのにふつうに関ジャニ∞と書かれてて腹が立ちますね いやまあ…わかりますけど》
《本人たちが悩んで葛藤して関ジャニ∞をもう使わないために改名したのに“時代”という言葉を付けただけで関ジャニ∞ってずっと出してるのはどうなの「ＳＵＰＥＲ ＥＩＧＨＴ」で良くない？》
と疑問や、複雑な感情を抱いたファンも少なからずいた。
「昨年３月にイギリス公共放送ＢＢＣがジャニー氏の加害問題に焦点を当てたドキュメンタリーを放送。以降、実名で被害を訴える元タレントも続出し、社会問題になって旧ジャニーズ事務所は崩壊。結果的にジャニーズＷＥＳＴはＷＥＳＴ．に、関ジャニ∞はＳＵＰＥＲ ＥＩＧＨＴに、Ｓｅｘｙ Ｚｏｎｅはｔｉｍｅｌｅｓｚに、ジャニーズＪｒ．はジュニアに変わりました。
愛着のあるグループ名を変えることにはメンバーもファンも葛藤があったでしょう。しかし、そうせざるを得ない事情がある。にもかかわらず、今回の『金スマ』では番組側が旧名を堂々と使っている感じで、多くのファンが“改名の意味は？”となったんです」（前出の女性誌編集者）
■ＢＢＣ取材で衝撃事実発覚……旧ジャニーズにはより冷ややかな目
３月３０日、ＢＢＣはドキュメンタリー番組『捕食者の影 ジャニーズ解体のその後』を放送。ＳＭＩＬＥ－ＵＰ．社長に就任した東山紀之氏（５７）にモビーン・アザー記者がインタビューを行ない、ジャニー氏だけではなく、事務所スタッフ２人がタレントに加害をしていたという衝撃の事実も明らかになった。
「日本の大手メディアではなく、ＢＢＣが来日して追及しないと新たな事実が明らかにならないような状況ですから、メディアを批判する人も少なくありません。旧名を出すことも、ジャニー氏問題への認識の甘さ、被害者への配慮のなさ、と思われてしまいかねないんです。
ただ、メディアから旧名が簡単に消えるとは思えません。ファン以外にはまだまだ新たなグループ名は浸透しておらず、テレビほかメディアでは視聴者や読者に分かりやすく伝えるために旧関ジャニ∞、旧Ｓｅｘｙ Ｚｏｎｅと表記せざるを得ないでしょう。そのたびに、ファンも複雑な思いになってしまう。この状況は、しばらくは変わらないのではないでしょうか……」（前出の女性誌編集者）
ジャニー氏の加害問題が引き起こしたグループ名の改名。今後もしばらくは、ファンは複雑な思いを吐露することになるのかもしれない――。
