良かれと思ってしていたことが裏目に出てしまった、なんて経験をしたことがある方もいらっしゃるはず。今回は私の友人A子さんから聞いた、後輩に厳しく指導しすぎて周りから予想外の反応をされてしまった話をご紹介します。
後輩は厳しく育てるべき！
A子の課に、入社2年目の後輩B子が異動してきました。B子は笑顔が可愛らしい、素敵な女性です。後輩に仕事を教えるのが初めてだった4年目のA子は、厳しく育てた方が後輩のためだと思って厳しく育てることに。ただ、A子は「厳しく育てる」方法を勘違いしていたようで……。
B子がミスをしたときには、周りに聞こえるほどの声で「なんで確認しなかったの！」「新入社員じゃないんだから！」「こんなミスするなんてありえない！」などと叱責。B子の表情が日に日に曇っていくのが周りからは見て分かるほどだったのですが、A子は「ちょっとは反省してるのかな」くらいにしか思っていませんでした。
先輩から注意され……
ある日、A子は職場のとある先輩からランチに誘われました。その先輩は今は異動し別の課にいるのですが、A子が新入社員のころ教育担当をしてくれた人。育休・産休を経て、2年ぶりに職場復帰したところでした。
2人で楽しくランチをしていたものの、先輩はA子のB子に対する接し方が気になると話してくれました。「威圧的に見えるかも…」「ほかの人がいる前で注意するのは良くない」と、先輩はA子を注意。信頼していた大好きな先輩から言われ、A子はハッとしました。
A子自身は気付いていなかったのですが、先輩によると「A子がB子をいじめている」という悪い噂まで流れているとのことでした。
カッコいい先輩を演じたいだけだったのかも……
先輩に注意されて以降、教えていたB子の態度をよく見ていると、確かにA子の顔色を伺い、怯えているようにも思えました。A子はいつの間にか、自分が嫌な人間になっていたことに気付いたのです。
まだB子とは十分な信頼関係もないのに、ただただ厳しすぎる態度をとっていたのは、カッコいい先輩を演じたいだけだったのかもしれないと反省したA子でした。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター：ichika.K
