後藤大が1st写真集を発売! 初写真集は「心の底から100点満点」

ミュージカル「テニスの王子様」3rdシーズンをはじめとする人気2.5次元作品や、特撮ドラマ「仮面ライダーギーツ」(テレビ朝日系)に出演するなど、幅広く活躍している後藤大が、1st写真集「光響」を発売。4月6日に記念イベントが開催され、後藤が会見に登壇した。

写真集は、後藤が自身の人生を振り返ってつづった物語を基に制作。今までの経験、目に映った景色、感じた思いを言葉に盛り込み、“人生の旅路”を表現している。また、画家としても活動する後藤が生み出してきたキャラクターとのコラボレーションや、キャンバスに自由に絵を描く姿、自身の体にボディペイントを施したカットなども掲載。被写体としての表現と、アーティストとしての世界観を収めた作品となっている。

写真集のタイトル「光響」は、後藤自ら発案。「役を演じたり絵を描いている時に、暗闇に映る光や、雨の時に道路に反射する光といった、いろんな“光”に魅了されていると気付きました。(カメラマンの)MARCOさんの写真と、自分が大切にしている光の当たり方や輝き方、そこに対する美学に共感できて、マッチしているなと思ったので、光の響きで『光響』、英語で“Light of Symphony”とタイトルをつけました」と由来を明かした。さらに、「光響をローマ字で書くと、“KOKYO”で“故郷”みたいに読めて面白いなと思って(笑)」とユニークな視点を披露した。

タイトルは、もう一つの案「しぐれたパレット」との2択でかなり悩んだそうだ。「色が混ざり合ってちょっと汚くなったパレットが好きなので、そこから雨に濡れたようなしぐれた瞬間をイメージしました。悲しかったり落ち込んでいる時に、成長に向かって自分のメンタルをコントロールしようと試行錯誤している、しぐれたような瞬間が好きなので」と説明。「今回は、1st写真集ということで、鮮やかでオープンな言葉の『光響』にしました」と、そこに込められた思いを語った。

写真集には、実際に自分の髪の毛を切る様子や、スカートやフェミニンなドレスのスタイリングなど、さまざまな後藤の姿を収録している。お気に入りの1枚には、赤いドレスを着たカットを挙げ、「女性的だけど、力強い色合いがビビッドでインパクトがあって、自分の内に光る負けず嫌いの部分が表れている」と理由を述べた。また、水に反射した自身の姿に、二面性を映し出しているように感じたそうで「絵を描いている時も二面性を大事にしているので『影にこそ美しさもあるし、そこが自分らしい』と思って選びました」とコメントした。

赤いドレスについては、「素材的に『痛いっ!』ってなる部分があって、最初はうまく着られるかなと思っていたんですけど(笑)。実際に着て鏡を見た時『絶対に写真集に入れたい』と思ったので、最後の1枚にしてもらいました」と熱弁。「僕がすごく好きな(アーティストの)ピュ~ぴるさんのような“これが自分らしい服装”っていう攻めた衣装で、自分という概念を1回取っ払って、いろんな角度から自分を見ることができたので、大好きな衣装です」とうれしそうな表情を浮かべた。

舞台ではメークでカバーしているという傷跡も、スタッフの「その傷もいいね」という言葉から写真集ではあえて残したそうだ。「傷も自分の一つで、それこそ人間の生きてきた証で美しいものなんだとあらためて思えた」と感慨深げに明かした。加えて、使われなくなったパン店で撮影したというシーンでは「壁の感じや残されている油絵が、自分の努力してきた傷と重なって、肩の力を抜いて撮影できました」と振り返った。

「写真集に点数をつけるなら」という質問には、「お母さん、お父さん、ありがとう! よくやったじゃん! 100点満点だよって言いたいです(笑)」と元気よく返答。たくさんの思いが込められた写真集の仕上がりに、大満足のようだ。

後藤は、俳優だけでなく画家としても活躍中。そのことに関しては「1枚のキャンバスに向かって絵を描いていると、世界が自分の中だけで形成されて、夢の中にいるような、疲れているけど描きながら癒やされている感覚があります。役者をしていく中で、みんなと関わって見つけたものを1枚の絵にしたり、疲れを回復するために描いたりしています」と語った。

また、役者をしていく中で「ずっと人と一緒にいると繊細になったり、いろんな役を演じていると、自分のことを見失いそうになる瞬間もあって。みんなとの関わりで学ぶこともあれば、疲れてしまう時もありました」と悩みがあったことを告白。

しかし、「絵をずっとやっていると孤独で、どんどん首も曲がって体も疲れてきますが、フィジカルを使う舞台や、たくさんの人と関わる役者をやることで、孤独な自分を癒やしてくれる。反対に、役者だけをやっていたら疲れてしまうと思うので、両方続けることで高め合っていると思います」と両立することで気持ちのバランスをとっていることを告白。

イベント前日の4月5日に29歳の誕生日を迎えた後藤。今後の目標について「いろんな作品に出て、舞台だけでなくドラマや映画にも出演していきたい」とコメント。「役柄も決めすぎず、いろんな役に憑依(ひょうい)できるように、たくさんの人と出会って、さまざまな感覚、文化、価値観を知って、それを役者としても落とし込んで自分なりの表現をしていきたい」と真摯(しんし)に答えた。

画家としては、日本の歴史ある文化や伝統を海外に伝えていきたいそうで、「いろんな場所に自分の足で行って、自分の目で見て、自分の五感で体験して、日本のよさを勉強して、自分の絵とミックスさせていきたいです。役者としての人生も絵に反映して、絵を描く上でテーマにしている“純粋さ”を伝えていきたい」と意気込んだ。さらに、絵本やアニメーション、陶器、皿など、さまざまな分野に挑戦したいそうで、さらになる創作活動への期待をのぞかせた。

最後に、「役者としての自分も、絵を描いているアーティストとしての自分もすべてを映し出せて、心の底から100点満点と言える写真集になったと思います。1ページ、1ページ、紙の素材まですべてこだわったので、細部までゆっくり、じっくり見てほしい1冊になっています。落ち込んだ時や元気になる時に『この時の感情に刺さる』1枚を見つけていただけたらうれしいです」と、ファンへの言葉を伝え、会見を締めくくった。後藤のさらなる活躍に注目していきたい。

【プロフィール】

後藤大(ごとう だい)
1995年4月5日生まれ。千葉県出身。おひつじ座。ミュージカル「テニスの王子様」3rdシーズンで舞台デビュー。以降、舞台「パタリロ!」シリーズ、ミュージカル「黒執事」〜寄宿学校の秘密〜、「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-」Rule the Stageシリーズ、ちびまる子ちゃん THE STAGE「はいすくーるでいず」、舞台「刀剣乱舞」七周年感謝祭 -夢語刀宴會-、特殊ミステリー歌劇「心霊探偵八雲」-呪いの解法-、特撮ドラマ「仮面ライダーギーツ」(テレビ朝日系)などに出演。アーティストとしても活動しており、オリジナルのキャラクターが織り成す世界を、主にアクリル画に落とし込んで制作している。

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