京都・万福寺で宗祖隠元の命日法要 東渡370周年の植樹も

京都・万福寺で宗祖隠元の命日法要 東渡370周年の植樹も

3日、万福寺開山堂で営まれた開山祥忌。(宇治=新華社配信)

 【新華社福清4月8日】京都府宇治市にある黄檗宗大本山・万福寺の開山堂で3日、宗祖隠元禅師の命日法要「開山祥忌」が営まれ、隠元の出身地である中国福建省から黄檗禅文化研究院の白撞雨(はく・とうう)副院長、黄檗文化基金会、同省福清市・黄檗書院の専門家、学者、関係者が関連活動に参加した。白副院長は福清市にある黄檗山万福寺の定明方丈から託された「隠元禅師功徳祝辞」を黄檗宗の近藤博道管長に手渡した。

京都・万福寺で宗祖隠元の命日法要 東渡370周年の植樹も

3日、万福寺開山堂で営まれた開山祥忌。(宇治=新華社配信)

 全日本仏教会や京都仏教会、京都華僑総会、禅文化研究所、小笠原流煎茶道などの責任者のほか、南禅寺派、天竜寺派、妙心寺派、興聖寺派の臨済宗各宗派の大本山・本山、真言宗泉涌寺派の総本山・泉涌寺、浄土宗大本山・百万遍知恩寺など日本の仏教宗派の長老、黄檗宗の21の教区に所属する諸山の長老らが参列した。法要後には中日の黄檗関係者と来賓による隠元禅師東渡370周年植樹が行われた。

 福清市の黄檗山万福寺は黄檗宗の祖庭(開祖ゆかりの寺院)とされる。定明方丈は開山祥忌について、道場を開いた祖師の命日に行われる供養で性質は中華民族が先祖を祭る「祭祖」に近いと紹介。禅宗と中国伝統文化の融合が見て取れ、「同体一如」の柔軟性と包容性を体現していると語った。

京都・万福寺で宗祖隠元の命日法要 東渡370周年の植樹も

3日、万福寺開山堂で営まれた開山祥忌。(宇治=新華社配信)

 黄檗宗の荒木将旭・宗務総長によると、万福寺には五大法要があり、隠元の生誕日に「慈愍忌」、命日に「開山祥忌」を営む。今年3月に荒木氏と普喜正隆・宗会副議長率いる黄檗宗第15回友好訪中団が福清市の万福寺を訪れた際、中日双方の協議により今月の開山祥忌と黄檗東渡370周年関連活動を合同で行うことが決まった。

 今年は隠元禅師と弟子たちが日本に渡って370年に当たる。今回の開山祥忌と植樹活動は、中日共同による3番目の370周年記念活動となった。(記者/魏培全)

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