「バカ呼ばわりされたことを忘れない」グリズリーズで永久欠番化したガソルとの思い出をブルックスが冗談交じりに回想<DUNKSHOOT>

現地時間4月6日(日本時間7日、日付は以下同)、メンフィス・グリズリーズは本拠地フェデックス・フォーラムでのフィラデルフィア・セブンティシクサーズ戦に際し、マルク・ガソルの背番号33の永久欠番セレモニーを開催した。

2008年にグリズリーズ入りしたガソルは、約11シーズン半にわたりチームに在籍。3度オールスターに選ばれたほか、2度のオールNBAチーム入り(1st1回、2nd1回)、オールディフェンシブ2ndチーム選出、2013年には最優秀守備選手賞に輝くなど、数々の賞を手にした。

加えて総出場時間(2万5917分)やリバウンド数(5942本)、ブロック数(1135本)を筆頭に多くのフランチャイズ記録を保持。在籍中は769試合に出場し、平均33.7分のプレータイムで15.2点、7.7リバウンド、3.4アシスト、1.5ブロック、フィールドゴール成功率48.4%をマークした。

211cm・116kgの体格ながら、卓越したパスセンスやスキルを誇る攻守万能センターだったガソル。そんな彼の記念すべき式典には、兄のパウ・ガソル(元ロサンゼルス・レイカーズほか)や、ともに2010年代のグリズリーズを強豪に押し上げた盟友マイク・コンリー(現ミネソタ・ティンバーウルブズ)、トニー・アレン、ザック・ランドルフらが出席し、スペイン人ビッグマンの晴れ舞台を祝った。
さらに、テイショーン・プリンスや現役のジャレン・ジャクソンJr.など、かつてのチームメイトたちもビデオメッセージで祝福。そのなかでユニークはコメントを残したのが2017~19年途中まで同僚だったディロン・ブルックス(現ヒューストン・ロケッツ)で、ガソルとの思い出を冗談交じりでこう回想した。

「やあマーク、久しぶり。永久欠番おめでとう。忘れもしないのは俺のルーキーイヤー、君は俺のことをずっとバカ呼ばわりして、一度も名前を呼ばなかったね。そのおかげで俺はバスケットボール選手として研ぎ澄まされたんだから、感謝しているよ。楽しんで」

このエピソードだけでも、ガソルとブルックスがいかに良好な関係性を築いていたかがわかるだろう。そして、堅守とタフネス&ハッスルプレーが信条だった2010年代の“Grit&Grind”グリズリーズの魂を、現役選手の中で最も受け継いでいるのがブルックスであるのは間違いない。

構成●ダンクシュート編集部

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