浜岡原発めぐり姿勢の違い鮮明 新人2候補の訴え 御前崎市長選挙4月14日投開票=静岡

静岡県御前崎市の市長選挙は4月7日告示され、新人候補2人の一騎打ちとなっています。浜岡原発をめぐり、候補者の主張には違いがみられます。

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<無所属・新人下村勝候補(54)>
「急激な変化よりも、地道に一つずつ課題を解決しながら未来につなげていく。これがいま求められているのではないか」

静岡大学の元教授下村勝さんです。旧御前崎町出身の下村さんは、市の教育委員の経験もあり、2期務めた柳沢市長の後継指名を受けています。市政の継続を訴えつつ、教育制度の見直しや人材の育成に力を入れたい考えです。

<無所属・新人青田修二候補(53)>
「この街にいたい。子どもたちにそういった夢と希望を持ってもらえるような街に変えていかなくてはならない。今までの市政はこのことを忘れている」

ベトナムの医療支援団体の元理事長の青田修二さん。横浜市出身の青田さんは、6年前に仕事で御前崎市を訪れ、その自然環境などに魅了されたといいます。「市民は改革を求めている」として、沿岸部へのレジャー施設の建設や内陸部への海外企業誘致などに取り組む考えです。

<伊豆川洋輔記者>
「4年間の任期で避けては通れないのが浜岡原発再稼働の議論です。中部電力が考える再稼働に向けた候補者それぞれの考え方は違うようです」

御前崎市の浜岡原発は、福島第一原発の事故を受け、運転を停止。中部電力は3号機と4号機の再稼働を目指しています。

再稼働について下村さんは「原子力発電には意義があり除外してはならない」と前向きな姿勢です。

<無所属・新人下村勝候補(54)>
「安全性を大前提として、これから周辺の自治体や県とかの意向をしっかりと組んで、最終的にはやはり住民の理解っていうのがあったうえで、先に進むことができればありがたい」

一方の青田さんは、「原発の安全神話は崩れた」として「いつまでも原発に頼り切ってはいけない」と慎重な考えを示します。

<無所属・新人青田修二候補(53)>
「100パーセント安全だと言い切れますかと言ったら誰も言い切れない。私は最終的に責任を持つ立場ですから、皆さんが納得していただかなければ、責任が持てない」

一騎打ちとなった御前崎市長選は、4月14日に投票が行われ、即日開票されます。

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