マンU戦で69分間プレーの遠藤航に対する英国メディアの評価は厳しめ…「平均的なパフォーマンス」「ここ最近では最悪のプレー」

現地時間4月7日に行なわれたプレミアリーグ第32節、リバプールはマンチェスター・ユナイテッドと2-2で引き分け、首位アーセナルと同勝点(71)で並んでいる。

敵地での一戦、23分にセットプレーからルイス・ディアスの鮮やかなダイレクトボレーで先制した「レッズ」だったが、50分に自陣でのジャレル・クアンサーによるパスミスをブルーノ・フェルナンデスに奪われて同点とされ、67分にはコビー・メイヌーのゴラッソで逆転を許す。それでも、84分にヘーベイ・エリオットが倒されて得たPKをモハメド・サラーが決めて勝点1を獲得したが、多くのチャンスを創出しただけに、悔いの残る結果となった。

前節シェフィールド・ユナイテッド戦ではピッチに立たなかった遠藤航は2戦ぶりにスタメン入り。定位置となったアンカーで69分までプレーした日本代表キャプテンは、ボールタッチ52回、パス43本(成功34本)、キーパス1本、ドリブル1回(成功1回)、タックル4回(成功2回)、インターセプト1回、空中戦2回(勝利1回)、ボールロスト2回、ドリブルで抜かれた回数2回というスタッツを記録している。
自身がピッチ上にいる間にチームが2失点以上を喫したのはプレミアリーグでは初のこと(公式戦ではFAカップ準々決勝マンU戦以来)となったが、そんな背番号3に対する現地メディアの評価を見ると、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』は10点満点の採点で多くのチームメイト同様に及第点の「6」(チーム2番目タイ)を与えた。

日刊紙『Daily Mail』も同採点で、寸評では「ライアン・フラフェンベルフより優先され、その決定は前半の45分間では正当化されたものの、リバプールが上手く機能していたはずのプランから逸れ始めると、遠藤の影響力も衰えた」と、後半についてはネガティブに評している。

『The Telegraph』紙は、「遠藤は相変わらず中盤で、よく頑張った。アレクシス・マク・アリステルと一緒に守備を固め、混乱が起こるまでチームを支えた。しかし、リバプールがコントロールを失ったことで、途中交代を強いられた」と、彼のプレーを振り返り、こちらも採点は「6」を付与した。 スポーツ専門サイト『sportskeeda』は「6.5」と他より高い採点としたものの、寸評は「今日の遠藤は少し調子が悪く、そのパフォーマンスは平均的なものだった」と物足りなさを強調。サッカー専門サイト『90min』は、「前半にマンUのリードを許さないようチームを手助けしたが、突然の同点ゴール後、試合のコントロールを失った」と綴り、採点は「6」としている。

リバプールの地元メディアでは、総合サイト『Liverpool World』が最低タイの「5」という厳しい採点で、「前半はあまりスピードに乗れていなかった。そして後半は、全く守備の役割を果たせず、69分にエリオットと交代した。ここ最近の彼の試合では、最悪のプレーだった」と、終始厳しい記述となった。
日刊紙『ECHO』の採点は「6」だったものの、「チームがボールを保持している時は良かったのだが、時々マンUの速い攻撃に対処するのに苦労し、ホームチームの2点目のゴールが決まった際には、消えてしまっていた」と、こちらも寸評はネガティブな内容となっている。

最後に、リバプールのクラブ専門サイト『THIS IS ANFIELD』も「6」の採点を与え、「まずまずのプレーで、特筆すべき点はなし。チームが優位に立って試合をコントロールしている中では、守備的MFとしての望ましいパフォーマンスだった。ただ、そこではFWやCBがそれぞれの仕事を果たすことが期待されるが、この点はあまり上手くいかなかった」と綴って、チームメイトの拙いプレーに影響されたことを強調した。

構成●THE DIGEST編集部

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