灘浦みかん増やせ ブランド化へ、各家庭で1本植栽 氷見・宇波の地域づくり協

共同出荷された灘浦みかん=昨年11月、氷見市宇波のJA氷見市宇波支所

  ●過疎、高齢化に負けず

 氷見市宇波地域づくり協議会は8日までに、地域特産の「灘浦みかん」を各家庭に1本ずつ植える取り組みを始める方針を固めた。市が特産化を進める「灘浦みかん」を植樹して地域全体で広め、地域を盛り上げていくのが狙い。協議会は地域おこし協力隊の若い力も借りながら、「みかんの里」として一大ブランド化を目指す。

 灘浦地区がある宇波地域は県内唯一のミカンの産地とされ、2006年に発足した灘浦かんきつ研究会の約20軒が約3千本の「宮川早生(わせ)」を栽培している。灘浦みかんは小粒で強い酸味と十分な甘さが特徴で、近年は徐々に知名度が上がり、JAグリーンひみなどの直売施設で取り扱うのをはじめ、加工品などでも人気を集めている。

 宇波地域づくり協議会によると、宇波地域では過疎化と少子高齢化が進み、2020年時点で466世帯1241人が暮らしており、同協議会産業振興部会が自然豊かな地域の特徴を伸ばし、持続可能な地域にするため、各家庭で灘浦みかんを植樹することにした。

 生産農家が70代が中心で若い担い手が不足しており、1日付で市地域おこし協力隊に着任した布施直樹さん(京都府舞鶴市出身)の力を借りて灘浦みかんの各家庭への植樹やブランド化などを進める。

 澤田邦夫会長(宇波自治振興会長)は、灘浦かんきつ研究会と協力し「地域全体でみんなで取り組んでいきたい」と話した。

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