NY外為市場=ドル下落、インフレ統計控え 円は34年ぶり安値付近

[ニューヨーク 8日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、今週発表される米インフレ統計を控え、ドルが下落した。一方、日本円は34年ぶりの安値付近まで下落。市場では日本当局による介入が引き続き警戒されている。

ドル指数は0.2%安の104.12。

ドル/円は0.1%高の151.76円。3月下旬に付けた34年ぶりの高値に迫っている。

厚生労働省が8日に公表した2月の毎月勤労統計(速報)で、実質賃金が前年比1.3%減少と、1年11カ月連続で前年割れとなったことを受け円が売られた。

岸田文雄首相は5日、為替市場の動向に関して、緊張感をもって注視しており「行き過ぎた動きに対してはあらゆる手段を排除せず適切に対応していきたい」と語った。

クラリティFX(サンフランシスコ)のエグゼクティブディレクター、アモ・サホタ氏は「日本当局によるさらなる口先介入が予想される」と指摘。日本当局が1ドル=152円で介入せず、同水準を上回ってから介入する可能性があるが、現時点ではドル/円は152円が上限とみられていると述べた。

一方、米国では10日に発表される3月消費者物価指数(CPI)が注目されている。ロイターがまとめたエコノミスト調査によると、総合CPIは前月比0.3%上昇と2月の0.4%上昇から鈍化する見込み。コアCPIも0.3%上昇が見込まれている。

ユーロ/ドルは0.2%高の1.089ドル。ポンド/ドルは0.2%高の1.2660ドル。

11日に予定されているECB理事会では金利据え置きが予想されている。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは6.3%高の7万1953ドル。序盤には一時7万2732.59ドルと3週間ぶりの高値を付けた。

ドル/円 NY終値 151.79/151.82

始値 151.85

高値 151.94

安値 151.73

ユーロ/ドル NY終値 1.0858/1.0860

始値 1.0831

高値 1.0862

安値 1.0822

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