米国株式市場=ほぼ変わらず、インフレ統計や決算シーズン控え

[ニューヨーク 8日 ロイター] - 米国株式市場は不安定な地合いの中、ほぼ変わらずで取引を終えた。重要なインフレ指標の発表と第1・四半期の決算発表シーズンを控える中、北米で観測された日食に市場関係者の関心が向かったとの見方が聞かれた。

S&P総合500種とダウ工業株30種は小幅に下落、ナスダック総合はやや上昇した。先週発表された好調な米雇用統計を受けて米国債利回りが昨年11月以来の高水準を付ける中、株価の動きは小幅にとどまった。

CFRAリサーチのチーフ投資ストラテジスト、サム・ストーバル氏は「市場は米連邦準備理事会(FRB)の利下げが遅れる可能性があり、6月ではなく7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で実施される可能性が最も高いという現実を反映して期待を調整している」と語った。

米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は8日、FRBは経済にダメージを与えることなく現在の金利姿勢をどれだけ長く維持できるかを検討する必要があると述べた。

S&P500の主要11セクターのうち6セクターがマイナス圏で終了。エネルギーが下げを主導した。一方、不動産は上昇率トップだった。

個別銘柄ではテスラが4.9%高。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が自動運転タクシー「ロボタクシー」を8月8日に発表すると明らかにしたことを好感した。

暗号資産(仮想通貨)関連銘柄もビットコインの上昇に追随してアウトパフォーム。交換業大手コインベース・グローバルが6.7%、ソフトウエアのマイクロストラテジーが5.1%、それぞれ上昇した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.57対1の比率で上回った。ナスダックでも1.30対1で値上がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は95億株。直近20営業日の平均は115億3000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 38892.80 -11.24 -0.03 38916.42 39013.20 38857.70

前営業日終値 38904.04

ナスダック総合 16253.96 +5.44 +0.03 16285.18 16323.60 16220.72

前営業日終値 16248.52

S&P総合500種 5202.39 -1.95 -0.04 5211.37 5219.57 5197.35

前営業日終値 5204.34

ダウ輸送株20種 15934.21 +15.01 +0.09

ダウ公共株15種 874.93 +5.22 +0.60

フィラデルフィア半導体 4825.39 +6.26 +0.13

VIX指数 15.19 -0.84 -5.24

S&P一般消費財 1468.41 +10.89 +0.75

S&P素材 584.53 +0.18 +0.03

S&P工業 1061.84 -2.28 -0.21

S&P主要消費財 791.04 -1.43 -0.18

S&P金融 693.99 +2.68 +0.39

S&P不動産 242.82 +1.97 +0.82

S&Pエネルギー 744.69 -4.70 -0.63

S&Pヘルスケア 1664.63 -6.38 -0.38

S&P通信サービス 291.23 -0.07 -0.02

S&P情報技術 3770.94 -11.97 -0.32

S&P公益事業 333.14 +2.12 +0.64

NYSE出来高 8.52億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 39485 + 95 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 39450 + 60 大阪比

© ロイター