福井県の「ふくい経済ビジョン」に掲げられる将来像「日本一の幸せ実感(ウェルビーイング)社会」の実現に向け、県とコンサル大手のデロイトトーマツコンサルティング合同会社(本社東京)は4月8日、連携協定を結んだ。県の若手職員と同社のコンサルタントでチームを立ち上げ、年度内に県民の幸せ実感につながる政策立案を目指す。同社がウェルビーイングをテーマに自治体と連携協定を結ぶのは初めて。
デロイトトーマツグループは2021年、目指すべき社会の姿に「ウェルビーイング社会」を設定。社内の環境整備を進めるとともに、一人一人のウェルビーイングを起点とした企業価値の向上やまちづくりに向けた提言、方法論の構築などに取り組んでいる。
福井県は、客観的指標に基づく民間の幸福度ランキングで1位を獲得しているが、県民の主観的な「幸せ実感」が課題に挙がる。産業政策の方向性を示すふくい経済ビジョン(23~27年度)は、目指すべき将来像に「幸せ実感社会」を掲げ、県民の経済的な豊かさの実現に加え、仕事と生活を含めた幸せの両立を目指している。
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近く立ち上げるチームは県職員と、同社のまちづくりや人材育成などに詳しいコンサルタントらで構成。政策立案の前提となる幸せ実感社会のあるべき姿を検討した上で、必要な政策をまとめていくという。
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