万博協会/開幕まで1年、大屋根リング北東工区を公開9月末に全周つながる

大阪・関西万博の開幕を1年後に控え、2025年日本国際博覧会協会は8日、大阪市此花区の夢洲で建設中の「大屋根リング」を報道関係者に公開した=写真。会場中心を取り囲む世界最大級の木造建築で、1周は約2キロ。木組み構造の約8割が組み上がり、9月末に全周がつながるという。
現場を公開したのは大屋根リングの北東工区。同協会の高科淳副事務総長や同工区を施工する大林組・大鉄工業・TSUCHIYAJVの担当者らが貫工法による木造建て方やパビリオンの建設状況を説明した。
リングは周長2キロ(内径615メートル、幅30メートル)。高さは外縁20メートル、内縁12メートル。徒歩で一周できるスロープを設ける。工事は3工区に分割し、約2万立方メートルの木材を使用。四国産ヒノキや福島県産スギなど国産木材を多く採用し、外国産も使う。
大屋根リング全体がつながった後はエレベーターなどの設備や植栽、仕上げ工事が本格化する。
会場では、協会が建てるタイプBとCタイプの建設が順調に進み、海外パビリオンのタイプAは12カ国が着工。タイプA50カ国超のうち36カ国の施工業者が決まっている。民間パビリオンは13館中12館が着工している。

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