BGMが神! ずっと聴いていられた…“主題歌が再現されていた”名作ファミコンの神曲たち

ファミコンソフト『グーニーズ』

名作ファミコンのなかには、原作となった映画やアニメの主題歌を見事に再現していたソフトがあった。当時は何気なく聴いていたが、今思うと、当時のファミコン音源でよくここまで再現できたものだと感心してしまう。

BGMはゲームにとって大事な要素だ。そんな名曲たちを聴きながら、ノリノリでコントローラーを手にしていたプレイヤーは多いだろう。そこで今回は、名作ファミコンの神曲たちを振り返ってみたい。

■ゲームも映画も両方名作! 軽快なBGMだった『グーニーズ』のグッド・イナフ

まずは、1986年にコナミ(現:コナミデジタルエンタテインメント)から発売された名作アクションゲーム『グーニーズ』だ。前年に公開された同名の映画は日本でも大ヒットとなり、その後、地上波放送も何度かされていた。

筆者がはじめてこの映画を見たのも地上波放送で、すでに小学生高学年だった。先にゲームをプレイしていたこともあり、早く映画を見たいと楽しみにしていたものだ。映画はもちろんすごく面白かったが、ファミコンをしていたころの年齢だったら内容的にちょっと怖いと思ったかもしれない。

ゲームでは、本作の主題歌であるシンディ・ローパーの「The Goonies ‘R’ Good Enough」が使用されている。軽快なメロディと伴奏が特徴的で、映画を知らずに遊んでいたころもノリノリでプレイしていた。イントロからしっかり作り込まれたBGMがゲームを盛り上げてくれたものだ。

そういえば、洋楽好きな兄の影響で中学生時代に洋楽を聴くようになったのだが、シンディ・ローパーがこんなに有名なミュージシャンだったのかと驚いた記憶がある。当時、兄がやたら「『グーニーズ(ゲーム)』の音楽が凄い」と言っていたのだが、おそらく主題歌がバッチリ再現されていたことを言っていたのだろうな。

■「シャーオ パ~イロン!」何度も口ずさんだ思い出…『超時空要塞マクロス』の「小白龍」

1985年に開発:ナムコ・販売:バンダイ(両社とも現:バンダイナムコエンターテインメント)で発売されたのが、『超時空要塞マクロス』だ。同名の人気アニメをゲーム化した作品で、横スクロールシューティングゲームとなっている。

変形できる機能があり、当時としてもカッコいいアイデアを採用していた。筆者はどこからか仕入れた情報により、右下戦法を取って敵の被弾を避けていたものだ。

BGMに使用されているのは、本作の人気キャラであるリン・ミンメイの「小白竜」。コントローラーを手に持ち、リズムに合わせて「シャーオ パ~イロン!」と口ずさんだのはいい思い出だ。

そういえば、ゲーム開始時にチャイナドレスのリン・ミンメイがチョコチョコと移動してきてドラを叩くシーンがあった。思い出すと懐かしくなり、もう一度遊びたくなるものだ。

■クラシックと融合させた神BGM『忍者ハットリくん』

1986年にハドソンから発売されたのが、『忍者ハットリくん 忍者は修行でござる』だ。1981年から1987年にかけてテレビアニメも放送され人気を博した。もちろん、筆者も楽しんで見ていたので、主題歌は今でも歌えるほどだ。

しかし、本作は主題歌をそのまま使用していない。いろんな事情があったようなのだが、主題歌とクラシック曲がミックスされて作られているのだ。普通に考えれば「なんじゃそれ?」とツッコミを入れたくなるのだが、軽快なBGMがゲームと素晴らしくマッチしていてなんだか不思議だった。

それもそのはず、このゲームをしていた小学生当時、親から聴かされるのは演歌ばかりでクラシックなんて分かるわけがない。あとから知ったのだが、採用された2曲は「天国と地獄」や、「アルルの女」と、聴いたことがあるクラシックの名曲でもあった。

筆者の地区だけなのかもしれないが、当時の小学校の運動会では本番や練習も含め、徒競走や入退場の際にクラシック曲を流していたので、ゲーム中も脳内再生されていた記憶がある。

当時小学生だった筆者にとって 『忍者ハットリくん』の難易度は高く、当時あの曲があったおかげでイライラを軽減できていた気がする。それだけBGMはかなり秀逸で、ポップさ満点。爽快感があり、まさに神BGMだった。今考えても、この3曲をミックスした人って天才か?と思えてくるな。

ファミコンの限られた音源で、よくぞここまで再現していたと、あらためてビックリしてしまう。今も昔も、BGMはゲームを盛り立てるのに欠かせない存在だ。

ほかにも『機動戦士Zガンダム ホットスクランブル』など、まだまだファミコンの神BGMはある。またの機会に紹介していきたい。

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