摎役には新木優子が決定! 『キングダム』戦う女性キャラの乙女な姿

(C)原泰久/集英社 (C)2024映画「キングダム」製作委員会

7月12日に公開される『キングダム 大将軍の帰還』。今回のストーリーで重要な鍵となるのが、六大将軍のひとり摎である。王騎と深い関係のあるキャラで、誰が演じるのかにも注目が集まった。

そんな摎を演じることになったのは新木優子さんである。透明感があり、強く美しい女性という摎のイメージにぴったりだ。

『キングダム』に登場する女性キャラはそれほど多くないが、それぞれが殺伐とした世界を生き抜くたくましさを持っている。しかも、時折見せる女性としての可愛らしさにキュンとさせられることもあるから面白い。

そこで今回は、戦場を駆け抜ける女性キャラの乙女な姿を紹介していきたい。

■王騎との関係からも目が離せない…六大将軍・摎

まずは冒頭でも紹介している六大将軍の摎から。摎は、幼い頃からずっと王騎の背中を見てきた女性だ。王騎の強さの裏側にある努力や本音など、他の人間が知らない部分を見てきたともいえる。

彼女は成長とともに王騎のことを男性として意識するようになっていた。誰よりも王騎の側にずっといたい……。そう思ったからこそ、王騎と同じ六大将軍という地位にまで上り詰めることができたといえる。

摎が見せた乙女な姿といえば王騎への一途な想いだ。幼い頃「お城を百個とったら摎を王騎様の妻にして下さい」と話し、王騎が承諾。そこから摎は、目標に向かって突っ走って残りひとつまで迫った。

そんな摎に王騎も「いよいよ最後の一つですね」と話しており、幼い頃の約束を覚えていたことを摎は喜んでいた。その際には思わず嬉し涙を流してまでいたので、このふたりには幸せになってほしいと誰もが思ったはずだ。

しかし結果としてその夢が叶うことがなかったのは残念でしかない……。そんな摎という役を新木優子さんが映画でどのように演じるのかも、注目されるのは間違いないだろう。

■次第に心開く姿にぐっとくる…羌瘣

次は女性キャラでも特に人気が高い羌瘣だ。羌瘣は飛信隊の副長で、漂わせている雰囲気が他の兵士とまるで違う。そこには伝説的な刺客一族である「蚩尤(しゆう)」ということが関係している。同族での殺し合いをした末の生き残り……。そんな過去を持つからこそ、かなり近寄りがたい。

しかも呼吸法によってトランス状態に持っていき、独特のリズムで剣を振るう「巫舞」は、趙軍の総大将の龐煖を追い詰めるほどの剣技。強さで見てもかなり飛び抜けている。

まるで戦闘マシーンのように戦う人物で、「心がないの?」と思ってしまいそうだが、信と出会い、仲間とともに戦うことで心を開いていくようになった。その証拠に、最初は死んだ魚のように冷酷だった目には、次第に光が満ちるようになっていく。

そして驚いたのが何気ない信への告白。「お前の子を産む」なんてことを恥ずかしがる素振りもなくさらっと言っていたので、こっちまでドキドキさせられた。これには信たちも飲んでいたものを吹き出していた。気持ちは分からないでもない。

しかし羌瘣は子どもの作り方を盛大に勘違いしていたので、事実を知ったらどんな反応を見せるのかも気になってしまう……。

■初登場時とのギャップに驚き!河了貂

『キングダム』の女性キャラで羌瘣と同じように人気があるのが河了貂だ。着ぐるみのようなものを身にまとって初登場した時にはかなり驚かされた。しかも戦力になるのかも分からず、それほど期待もされなかったので、「すぐにいなくなるキャラ?」と思ったものだ。

そんな河了貂だが、信と行動をともにすることで変化が……。軍師になるために勉強し、成長したことで顔つきや体型も女性らしくなっていったのだ。

これまで男と勘違いしていた信の前に久しぶりに現れたときには、信も何かおかしいと感じていた。そこで河了貂も若干照れつつ、「実はオレ女の子 ってことで改めて宜しく」と凛々しく話す。

河了貂の変化には飛信隊だけではなく、読者も驚かされたはずだ。なにせ、もともとはただのマスコットキャラ枠にしか見えなかったから……。

そんな彼女は凱孟の捕虜になったとき、信への素直な気持ちを口にしている。凱孟の「貴様の“欲望”はどこにある」という質問に対して、「信の夢がかなってほしいと願ってる」「それと… オレもあいつと一緒に幸せになりたい」と正直に答えていた。

これまでのおちゃらけた河了貂から一転して、ひとりの女性としての一面を見ることができたので、信や羌瘣とのこれからの関係も楽しみである。

戦場で活躍する女性キャラというと、楊端和や禍燐のような男勝りなキャラを想像してしまう。しかし『キングダム』にはそんなキャラばかりではなく、恋する乙女キャラもいるので、そのギャップに思わずときめいてしまうかもしれない。

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