【早出し】次代担う人材育成へ 新庄・東北農林専門職大が開学、入学式

入学式を前に記念写真を撮る新入生(右)=新庄市・東北農林専門職大学

 新庄最上地域で初の4年制大学となる東北農林専門職大学が8日、新庄市角沢に開学し、同大で開学式と入学式が行われた。県内外から定員を上回る43人が入学、1期生は期待を胸にキャンパス生活のスタートを切った。

 同専門職大は県が設置。農林業経営学部に農業経営(定員32人)、森林業経営(同8人)の両学科を置いた。県内出身者は27人。農林業をけん引する人材育成を目指し、学生は座学や実習で生産、経営、加工、販売などについて学ぶ。

 吉村美栄子知事が開学を宣言、関係者によるテープカットが行われた。入学式では神山修学長が「日本を代表する農林業経営者、農業・森林業の発展に貢献する人材として羽ばたいてほしい」と呼びかけ、吉村知事が「新しい大学で伸び伸びと勉学に励んでもらいたい」とあいさつした。

 新入生を代表して森林業経営学科の工藤遼祐さん(19)=宮城県南三陸町出身=は「農林業が抱える課題を乗り越え、より楽しく元気な産業に発展させるために力を尽くす」と抱負を語った。新庄市出身で農業経営学科の奥山歩美さん(18)は「家が野菜とお米を育てている。家業を含め県内の農業を発展させられるよう経営面を学びたい」と意気込んだ。

 専門職大学は2019年4月施行の改正学校教育法に基づく新しい高等教育機関。農林関係は全国で2例目となる。昨年9月に文部科学省から設置認可を受けた。大学施設は教育・研究棟、交流棟から成る校舎や研修センターなどで構成され、総事業費は約50億円。

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