【早出し】今年も酒田へようこそ 最多7回予定、クルーズ船寄港始まる

初寄港した「ウエステルダム」。乗客が太鼓の演奏などを楽しんだ=酒田市・酒田北港古湊ふ頭

 酒田市の酒田北港古湊ふ頭に8日、2024年度初めて、外航クルーズ船が寄港した。酒田への初入港となるオランダ船籍のウエステルダム(8万2862トン、乗客定員1964人)で、市民らが岸壁で乗客をもてなした。本年度の酒田港への外航クルーズ船寄港は10月までに過去最多となる7回予定されている。

 ウエステルダムは米国の船会社が運営し、全長285メートル、幅32メートルほどで、乗客は欧米や豪が中心となっており、ほぼ満員だという。横浜を出港後、韓国・釜山などを経由して横浜に戻る行程で、富山を経て酒田に入った。大型のクルーズ船が接岸する古湊ふ頭では、地元の和太鼓グループが演奏を披露し、酒田舞娘(まいこ)などが出迎えた。酒田には11時間ほど滞在し、乗客は酒田市内や鶴岡市の羽黒山などを観光した。

 フランスから訪れた70代の夫婦は「酒田を訪れるのは初めて。本間美術館などを回る」と語った。船を見に来た市内の鳥海小1年兵藤慶典(けいすけ)君(6)は「すごく大きい。自分も乗ってみたい」と話した。船内での歓迎式では、県の大泉定幸観光文化スポーツ部長が初寄港船に贈る、酒田船箪笥(だんす)をデザインしたプラーク(盾)をマーク・トレンブリング船長に手渡した。矢口明子市長は、傘福を贈った。

 ウエステルダムは同日午後7時前、次の寄港地である北海道・小樽に向けて酒田を出港した。本年度は、外航クルーズ船7回の他、国内を巡る大型客船「にっぽん丸」も5月2日に入港予定。今月11日には、ル・ソレアル(フランス)も寄港し。船内で酒田の職人によるすしの振る舞いや、県産酒のPR活動も行う。

初寄港した「ウエステルダム」。乗客が太鼓の演奏などを楽しんだ=酒田市・酒田北港古湊ふ頭
酒田港での外航クルーズ船の受け入れが始まり、初寄港した「ウエステルダム」=酒田市・酒田北港古湊ふ頭

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