「地域愛」満開...シュンラン・ガールズ、矢吹のアイドル結成10年

10周年を迎えたシュンランガールズの(左から)マユさん、ミサさん、モエさん、ヒメさん、ルコさん

 矢吹町のご当地アイドルユニット「ShuN―R@n GIRLS☆(シュンラン ガールズ)」が、結成10周年を迎えた。多種多様なご当地アイドルが群雄割拠する"戦国時代"を生き残り、被災地の復興支援や県南地域の魅力を届けてきた。メンバーは「地域あってのアイドル。ファンは友達。多くの方々に支えてもらった」と声をそろえる。

 メンバーはMOE(モエ)さん、RUKO(ルコ)さん、HIME(ヒメ)さん、MAYU(マユ)さん、MISA(ミサ)さんの5人。このうちルコさんとヒメさんは結成当時から在籍しており、ほかの3人は途中加入。リーダーを設けない方針で、仲の良さが自慢だ。

 グループは東日本大震災で被災した地域の復興応援を目的に、2014年3月8日に結成。町の花「シュンラン」をグループ名に冠し、小学~高校生の約10人が初期メンバーに選ばれた。県内外でのイベントのほか、有名アイドルグループが出演するステージに立ち、本県の魅力をPR。日本各地で発生した災害の復興を応援するチャリティー活動を行うなど、活動の幅を広げてきた。

 結成時は、全国各地でご当地アイドルグループが続々と誕生していた時代だった。しかし、ブームが下火になり、グループの多くは解散、活動休止した。シュンランガールズのプロデューサーで矢吹町バンド連合会の長尾裕之さん(51)は「メンバーの入れ替わりや新型コロナウイルス禍で活動休止などあったが、10年続けることができた」と喜ぶ。

 デビュー当時から歌い続けているオリジナル曲の歌詞には県南地域の地名や名物が入っており、地域愛が詰まっている。ルコさんは「被災地や地元の魅力発信が原点。これからも自分たちのまちを知ってもらえるよう活動を頑張る」とし、ヒメさんも「今を大事に走り抜く。『福島といえばシュンランガールズ』と言ってもらえるよう盛り上げたい」と意気込んだ。

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