米坂線復旧機運盛り上げへ「絆まつり」 8月に置賜地方で初開催・山形、新潟県など

山形県庁(資料写真)

 2022年8月の豪雨災害で被災し、一部区間で運休が続くJR米坂線の復旧に向けた機運を高めようと、山形、新潟両県や沿線自治体が今年8月、置賜地方で「米坂線復活絆まつり」を初めて開催する。被災から2年の節目に、両県の沿線7市町村の特産品や伝統芸能などを一堂に集めてにぎわいを創出し、鉄道での復活への意識共有と連携の重要性を確認する。

 県総合交通政策課と置賜総合支庁によると、両県の自治体や商工団体などで実行委員会を組織する。日程や場所、詳細は調整中だが、置賜地方の駅周辺を会場に、本県側の米沢、長井、川西、飯豊、小国の5市町と新潟県側の村上、関川の2市村が参加する。今月下旬にキックオフイベントを予定している。

 やまがた鉄道沿線活性化プロジェクトの一環として実施。吉村美栄子知事が昨年10月の県町村会の会合で、開催を提案していた。

 24年度はほかに、長井市の今泉駅で10月にフラワー長井線まつりを実施し、小国駅SL転車台などの見学ツアーを検討。米坂線各駅からの2次交通の周知や駅周辺企業への利用呼びかけの強化、米坂線を経由した地場産品の新幹線輸送に取り組む。

 米坂線は今泉―坂町(村上市)間が運休。関川村で先月開かれた「復旧検討会議」第2回会合で、JR側は費用負担と減少している利用者確保の二つを課題に挙げ、現時点で復旧か廃線かの方向性は決まっていない。

© 株式会社山形新聞社