11年ぶりの新小学1年生 地元出身「夢は大工」 長崎・五島市久賀島

教室で両親に見守られ笑顔を見せる畑田凜音さん=五島市立久賀小中

 人口約300人の長崎県五島市久賀島の市立久賀小中(中村久美彦校長)に8日、小学1年生の畑田凜音(りのん)さん(6)が入学した。同校は島外から「しま留学生」を受け入れているが、地元出身の小学1年生が入学するのは11年ぶり。在校生や教職員、学校を見守る地域住民らが温かく迎え入れた。
 同校は2011年4月から併設校となった島唯一の学校。児童生徒数の減少の歯止め策として、16年度から小学3年生以上の児童生徒を島外から受け入れる「しま留学」の対象校となっている。今年は同留学で中学1年2人も入学し、小学生4人、中学生5人の計9人になった。
 畑田さんは島北部の細石流地区で畜産業を営む畑田幸彦さん(38)と、農協職員の妻妃佳里さん(36)の長女。体育館で入学式があり、在校生らに拍手で迎えられた凜音さんは少し緊張した表情。中村校長は「生まれ育った久賀島でしっかり勉強して、大好きな運動をたくさんして心も体も大きく成長していきましょう」と式辞を述べた。
 誓いの言葉で凜音さんは「お兄さん、お姉さん、よろしくお願いします。大工さんになれるよう頑張ります」とあいさつした。凜音さんは学校から約8キロ離れた自宅から、スクールタクシーで通う。

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