大阪・吉村知事が大阪万博開幕まで1年をアピール 西日本周遊「ゴールデンルート」構築へ

大阪・関西万博や次の衆院選への見解を述べる吉村知事

 大阪府の吉村洋文知事は8日、大阪・関西万博のPRのため広島市を訪れ、中区の中国新聞ビルで中国新聞のインタビューに応じた。来年4月13日の開幕へ準備に自信を示し、観光客が西日本を周遊するよう「西のゴールデンルートの構築を万博のレガシーにしたい」と意気込んだ。

 184日間で約2820万人の来場を想定。うち外国人観光客が約350万人を見込む。吉村氏は東京、京都、大阪だけでなく、広島県を含む西日本への周遊へ、この日に県庁で面会した湯崎英彦知事にも協力を求めたと明かした。

 会場整備費は最大2350億円と当初の1250億円から膨らむ見通しだが、さらなる国民の負担増は否定。能登半島地震を受けて延期を求める声に対し、「工事の種類も範囲も違う。万博を遅らせたから能登の復旧復興が早まるという関係ではない」と反論した。

 一方、日本維新の会の共同代表として、次の衆院選を巡る質問にも答えた。時期を6月と見立て「政治とカネ」の問題を争点に挙げた。広島県の全6区で候補者擁立を目指すとし、とりわけ岸田文雄首相の広島1区で「選択肢を示したい」と明言した。

 22年の参院選で党公約に掲げた、米国の核兵器を日本に配備して運用する「核共有」の議論開始については、核兵器を持つ中国、ロシア、北朝鮮の存在を挙げて「必要」との立場を堅持した。

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