ペメックス、5月に原油輸出を日量33万バレル削減=消息筋

Marianna Parraga Stefanie Eschenbacher

[ヒューストン/メキシコ市 8日 ロイター] - メキシコの国営石油会社ペメックスは5月から原油輸出を少なくとも日量33万バレル削減する計画で、欧米やアジア顧客への供給が3分の1減る見通しだ。消息筋2人が明らかにした。

ペメックスは国内の製油所向けの供給を増やす必要があるとして今月、傘下の貿易会社を通じてマヤ、イスムス、オルメカの3油種の供給を既に日量43万6000バレル減らしている。2月の原油生産が45年ぶりの低水準に落ち込む一方、国内の製油所が精製を増やしているため、月ごとの輸出を減らす以外に選択肢がない状況という。

消息筋の1人によると、メキシコ湾の主要な洋上採掘施設で先週末に深刻な火災が発生したことも、ペメックスが複数の油井で生産を停止する原因となった。火災による生産停止の規模は明らかになっていない。

エネルギー省によると、今年の国内の平均原油処理量は昨年の日量71万3300バレルから同104万バレルに増加する見通しで、年末に向けて輸出に回せる量は減少するという。

もう1人の消息筋は5月の輸出削減について、規模が全体で1000万ないし1400万バレルになるとの見通しを示した。

ペメックスの昨年の原油輸出は日量103万バレルで、今年1―2月は同94万5000バレル。

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