波佐見町消防団がドローン隊 長崎県内初の組織化 情報収集や捜索、避難呼びかけ

デモ飛行を披露するドローン隊員ら=波佐見町総合文化会館

 東彼波佐見町消防団は長崎県内の消防団として初めてとなる「ドローン隊」を組織した。ドローンを火災・災害時の情報収集や不明者の捜索などに役立てる。
 県消防保安室によると、県内の消防団では大村市がドローンを保有しているが、組織をつくったのは前例がないという。
 「ドローン隊」には操作を学んだ5人が所属する。ドローンには高画質カメラに加え、熱を検知する赤外線カメラとスピーカーを搭載。火災時に現場を俯瞰(ふかん)して燃え方が激しい場所を特定したり、火が消えているか確認したりできる。夜間の行方不明者の捜索のほか、避難の呼びかけにも活用可能という。
 波佐見町折敷瀬郷の町総合文化会館で7日、隊の結成式があった。三石和広団長は「技術をさらに磨き『波佐見にドローン隊あり』と言わしめるよう活動を」と激励。ドローンのデモ飛行を実施し、文化会館から川棚川を越えて約400メートル離れた町役場まで飛ばして、周囲の状況を映し出した。
 町総務課職員で隊長の佐藤裕馬さん(26)は「全8分団に1人は隊員がいる態勢にしたい。ドローンに興味がある人の入団も歓迎している」と話した。

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