メモリード海外展開本腰 ベトナムに飲食店出店 子会社上場にも意欲

 メモリード(総合本部・長崎県西彼長与町)は本年度から、ベトナムへの飲食店出店を皮切りに海外展開を図る。さらに、5年以内をめどに子会社の株式上場を目指すほか、今年開園50周年を迎えるグラバー園の夜間営業を充実させる。
 吉田昌敬社長が5日、長崎市内で初開催した異業種交流会「長崎メモリード会」で言及。「現状維持は停滞を意味する。失敗を恐れずチャレンジしたい」と決意を述べた。
 海外展開については「マーケットが伸びている東南アジアは近い。(同社の)国内事業が元気なうちに10年スパンで本腰を入れる」と強調。まずはベトナムに高級焼き肉店を出し、ホテルやレストランに拡大していくとした。
 冠婚葬祭など培った運営ノウハウを迅速に全国展開するため、このほど東京・恵比寿に三つの子会社の事務所を開設。吉田氏は、県内に本社を置く上場企業が無い状況も踏まえ、3社いずれかの上場を目標に据えた。このうち「ガーデンテラスホテルズ」はホテル施設運営に特化。「フォレストテラスウェディングス」はバンケット(宴会など)を担い、「Mシステムズ」は火葬だけで済ませる直葬をインターネットで受注している。
 グラバー園は2017年4月から、同社主体の共同事業体が指定管理者となり運営している。吉田氏は、長崎観光業界が収入を伸ばすには宿泊者数を増やす必要があるとして、「夜に行きたくなる仕掛けを(同園に)つくりたい」と市と連携し夜間集客に力を入れる考えを示した。

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