【ガーデニング】園芸家・青木純子さんのローメンテナンスでも美しい春の庭を拝見!

約30年にわたり、京都にある自宅の庭をつくってきた園芸家・フォトグラファーの青木純子さん。年齢を重ねても、無理なく美しい庭を維持するために、試行錯誤の末、たどりついたのが「手間いらずの多年草で長く続けられるローメンテナンスガーデニング」でした。ここでは、青木さんの春の庭の様子をご紹介します。

草花の芽吹きを楽しんで

「今年はどんな庭になるだろう?」、「新しく植えた植物は大丈夫?」など、春はガーデナーにとって、期待でわくわくしながらも気になる季節です。

冬までにいろいろな園芸作業をすませたので、春は、これといった大きな作業はありません。作業に追われることもなく、のんびりと本格的な春の到来を待つことにしています。

今年も会えた草花の芽吹きを喜び、芽吹いたアジサイの花芽の数を数えたり、今年のアジサイは何色かと想像したり。暖かくなって庭に出られるので、うれしくて庭をうろうろして草花のようすを見回っています。

でも、チューリップなどが咲き始める4月上旬までの庭は新芽の緑が多く、まだまだ寂しい感じがします。

そこで、秋に植えつけ冬じゅう楽しんでいたパンジーやビオラなどの鉢植えを、庭の通路やコーナーに飾って庭を華やかに彩り早春を楽しむことにしています。

冬じゅう、花を咲かせたパンジーとビオラの寄せ植え。春になると花数が増え、さらに華やかに。椅子などで高さを出して飾ると、早春の庭のアクセントとして活躍。
3月下旬
ミモザが満開のころ咲くのは、庭の古株、バイモユリやスイセン‘テータテート’、ヒヤシンス、クリスマスローズなど。まだまだ花は少ないけれど、毎春会える植物たちに感謝。
4月中旬
4月中旬にもなると、庭はいっきに華やかになる。秋に植えたチューリップや、毎年顔を見せてくれる原種系のチューリップなどが咲き誇り、いよいよガーデニングの季節の到来。
表庭では、ヒューケラの色鮮やかな新葉が展開し、早咲きのクレマチス・モンタナの淡いピンク色の花やツルニチニチソウの紫色の花が咲く。徐々ににぎやかになってきた。
赤い実をつけたスキミア‘ファイチー’の前に植えた、ライムグリーンの新葉が美しいアイビー。生育旺盛だが、花壇の手前に植えたので手入れがしやすい。
クレマチス・モンタナ‘エリザベス’の花。前年伸びたつるに花が咲くので、花後の花がらの整理と、つるが密になってきたら少し間引くくらいの手入れでよい。
手間いらずのヒューケラやスモークツリーなどの葉もの。初夏に咲く花は地味だが、色鮮やかな葉が、半日陰の北側の玄関周りを華やかに演出してくれる。

次回は「花がら摘み」など春の作業について、青木さんに教えていただきます。

※この記事は『長く続けられる美しい庭づくり 』青木純子著(主婦の友社刊)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

撮影/青木純子


© 株式会社主婦の友社