豪企業景況感指数、3月はほぼ横ばい 価格上昇圧力和らぐ

[シドニー 9日 ロイター] - ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)が9日発表した3月の企業景況感指数は前月比1ポイント低下のプラス9となった。高金利を背景に売上高や雇用の指数が横ばいだった。一方、価格上昇圧力はやや緩和した。

信頼感指数は1ポイント上昇のプラス1となった。

売上高指数はプラス14、雇用指数はプラス6でそれぞれ横ばい。収益性指数は4ポイント低下のプラス6だった。

設備稼働率は83.4%から83.2%に低下。需給バランスが緩やかながらも改善しつつあることを示唆した。

NABのチーフエコノミスト、アラン・オスター氏は「景気が底堅さを維持する中でも、企業はなお先行きにやや懸念を抱いている」と指摘。小売り、建設部門には明るい材料も幾つか見られたと述べた。

3カ月間の小売価格上昇率は1.3%と高止まりしつつも、2月の1.4%からは鈍化。仕入原価の上昇率は1.8%から1.4%に低下した。

オスター氏は「インフレを目標に戻す取り組みの進展が今後はゆっくりになるというわれわれの予想と一致する」とし、「今月発表される第1・四半期消費者物価指数(CPI)でもこうした見方が裏付けられるだろう」と述べた。

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