「いいね」を押すだけの副業の罠 実は手数料&違約金請求の詐欺?

詐欺にご注意を

人ごとじゃない。山口県警の20代男性巡査長がSNSで「いいね」を押す副業をしていたことで所属長注意となったことに驚きの声が上がっている。

山口県の地元メディアによると、公務員は許可のない副業が禁じられているのにもかかわらず、巡査長は無断で副業を行っていたという。弁護士の紀藤正樹氏は「X」(旧ツイッター)で「ステルスに協力する警察官の倫理感覚はかなりの問題です。ステルスは、当然、詐欺の温床です」と苦言を呈していた。

一方、ネットで話題となったのは別の部分だった。巡査長の副業は「いいね」を押して数千円をもらえるというものだったが、実際は報酬を受け取るための手数料の方が報酬より多くなっていたというのだ。つまり、詐欺の被害に遭っていた可能性があると物議を醸していた。

WEBライターは「この手の詐欺が最近多いです」と指摘。昨年10月には佐賀で「いいね」を押す仕事を巡って20代男性が約80万円をだまし取られる事件が起きていた。最初は報酬が出たものの、その後は手数料や違約金が必要ということで言われるがままにより多額を振り込んでしまっていた。また、長崎でもショッピングサイトで商品に「いいね」を押すアルバイトをした20代女性がやはり手数料と違約金名目で約150万円を振り込まされたという。

「多額のお金を振り込めているのでお金に困っている人が被害者になったわけではありません。むしろ、巡査長のように副業として小遣い稼ぎができればいいと思う人がこの手の詐欺のターゲット。最初はちゃんと報酬が支払われるのがミソです。これでうっかり信用してしまうのです」(同)
こんなのにだまされないと思っている人もいま一度気を引き締めた方がいい。

© 株式会社東京スポーツ新聞社