EU、ウクライナ産農産物のセーフカード導入で暫定合意

[ブリュッセル 8日 ロイター] - 欧州連合(EU)は8日、ウクライナ産農産物の輸入がEUの関税免除措置により急増した場合の緊急輸入制限(セーフガード)の導入について暫定合意に達した。

ウクライナからの安価な農産物の流入が域内農業市場を不安定にしているとの指摘が一部加盟国から出ており、ポーランドでは農家がウクライナとの国境を封鎖したりウクライナ産穀物を線路にまき散らすなどして抗議している。

EUの議員らと議長国ベルギーがセーフガード導入で合意。他の加盟国や欧州議会の承認がなお必要となる。

欧州委員会は1月、関税免除措置を2025年6月まで延長することを提案。同時に、鶏肉や卵、砂糖については輸入量が22─23年の平均を上回った場合にセーフガードを発動するとしていた。

その後、オーツ麦、トウモロコシ、蜂蜜などもセーフガード対象にし、輸入量の比較基準にロシアによるウクライナ侵攻前の21年後半も含めることが提案に加えられた。

今回、この提案内容で合意がまとまった。

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