佐藤万璃音のユナイテッド22号車が初日最速。LMGT3は木村武史組がクラス首位/ELMS公式テスト

 前年に引き続きユナイテッド・オートスポーツから2024年ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズに参戦する佐藤万璃音が、同チームの22号車オレカ07・ギブソンを駆り、4月8日に行われたシリーズの公式テストで初日の全体トップタイムをマークした。

 24歳の日本人ドライバーは、今週末にスペインのカタロニア・サーキットで行われる今季開幕戦『バルセロナ4時間』に先立ち、同地で2日間実施される公式プレシーズンテストの1日目に印象的なタイムを残した。

 フィリップ・ウグラン、ベン・ハンリーとともにユナイテッドの22号車オレカをシェアする万璃音は、この日行われた計3回のセッションのうち最初のセッションで1分28秒979を記録。同じくセッション1で1分29秒102をマークしたグレゴワール・ソーシー駆るリシャール・ミル・バイ・TDSの29号車オレカのタイムを0.123秒上回った。そこからさらに0.123秒遅れた3番手には、宮田莉朋の僚友でプジョー育成のマルテ・ヤコブセンがドライブしたクール・レーシングが続いた。宮田組37号車オレカのタイムは1分29秒225だった。

 テスト初日は午前と午後に各4時間のセッションが行われ、さらに19時から2時間のナイトセッションが実施された。シリーズのトップカテゴリーであるLMP2クラスでは、午後のセッションで1分29秒486というタイムを記録したジェームス・アレンの30号車オレカ(デュケーヌ・チーム)を除くほとんどのマシンが午前中にベストタイムを刻んだ。30号車はセッション2でトップ、1日の総合ではAFコルセ83号車オレカに次ぐ5番手につけている。

 王者アルガルベ・プロ・レーシングの25号車オレカは、アレックス・リンが1分29秒496を記録して6番手。以下、パニス・レーシング、AO・バイ・TFのオレカが続き、プロトン・コンペティションが運営するオレカのペアがトップ10に入った。

 LMP3クラスでは、チーム・ヴィラージュの8号車リジェJS P320・ニッサンに乗り込んだジリアン・ヘンリオンが、1分35秒782というタイムを記録してクラストップに。これに現王者クール・レーシング17号車リジェが0.239秒差で続いた。

 WEC世界耐久選手権と同様にGTEクラスが廃止され、今季2024年よりFIA GT3カーを用いたLMGT3クラスが新設されているELMS。その新しいGTクラスでは木村武史も乗り込むケッセル・レーシングの57号車フェラーリ296 GT3がクラス首位となった。ダニエル・セラがステアリングを握った57号車は1分41秒316を記録し、午後のセッションでトップに立ったレーシング・スピリット・オブ・ル・マンの59号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3をわずか0.065秒上回っている。

 クラス3番手はスピリット・オブ・レーシングの55号車フェラーリ296 GT3。同じくフェラーリを走らせるJMWモータースポーツ66号車が4番手で続いた。濱口弘/アンドレア・カルダレッリ/アクセル・ジェフリーズ組アイアン・リンクス63号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2は、クラス7番手でテスト初日を終えている。

 テスト2日目は7時間のセッションが予定されており、午前中のモーニング・セッションは9時からの4時間。午後は3時間のアフタヌーン・セッションが14時から行われる。

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