「Qi10」でオーガスタと勝負 久常涼のウッドは“1→4→6”だ

ウッド類もボールも新モデルに一新してオーガスタに乗り込んだ(撮影/桂川洋一)

◇米国男子メジャー初戦◇マスターズ 事前情報◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555 yd(パー72)

21歳の久常涼は初出場の「マスターズ」を前にウッド類を最新モデルに新調した。テーラーメイドが2月に発売した「Qi10」シリーズ。本格参戦1年目のPGAツアーの序盤戦を経て「ちょっと時間がかかりましたけど、やっと替えることができました」と調整と実戦テストを経てオーガスタにやって来た。

ドライバ―は「Qi10」のLSをチョイスした(撮影/桂川洋一)

3月の「ザ・プレーヤーズ選手権」で1Wと6Wを前作「ステルス2」シリーズからスイッチ。翌週の「バルスパー選手権」で4Wを新しくした。「こっち(米国)でうまくいっていなかったこともあって、心機一転の気持ちで。新しいものを取り入れたいと。飛距離も伸びた気がしますし、ティショットでのミスがそんなに大きくは出ていない。ロングゲームはだいぶ助けられている」と信頼感が湧いてきたところだ。

プロのバッグの中でフェアウェイウッドの構成が「4番、6番」と偶数が並ぶのは珍しい。久常は前モデルから4Wを愛用。「距離は250ydちょっとという感じ。ティアップしている時は問題ないが、地面から打つと自分は3Wだと球が上がりにくい。だから少しロフトがある4W(16.5度)を選んでいます」と理由を語る。

3Wではなくロフトのある4W(Qi10LS)を選んだ(撮影/桂川洋一)

DPワールドツアー(欧州ツアー)に参戦した昨年途中までは、4Wの下の番手として3Iをバッグに入れていた。ウッド(6W)に替えたのは「やっぱりこっちはラフがすごくキツイ。21度ぐらいのロフトのクラブ、7Wなんかが必要」だと実感したから。

「僕が高校生くらいのときの7W、5Wはボールが全部吹き上がってしまって飛ばないイメージがあったんですけど、これはそんなことが全くない。すごく進化しているのかなと」。7Wではなく、あえて6Wなのは「“顔”がすごく(7Wよりも)自分好みだった。ロフトがすごくある割に、そう見えないところが気に入っている」そうだ。

悩みどころだった4Iはダンロップ スリクソンの「ZX5 Mk II」「ZX7 Mk II」なども試していたが、5IからPWと同じ「テーラーメイド P7MC」が試合前週の段階では濃厚だという。

お馴染みのL字マレットパターはオデッセイ ブラック・シリーズ ix #9からスコッティキャメロン製にスイッチした。

キャメロンのL字マレットへスイッチ(撮影/桂川洋一)

<久常涼のクラブセッティング>
ドライバー:テーラーメイド Qi10 LS(10.5度)
シャフト:藤倉コンポジット VENTUS RED(重さ70g台、硬さX)

フェアウェイウッド:Qi10 TOUR(4番16.5度、6番21度)
シャフト:VENTUS BLACK (重さ70g台、硬さX)

アイアン:テーラーメイド P7MC(4番~PW)
シャフト:トゥルーテンパー プロジェクトX(6.5)

ウェッジ:MG(ミルドグラインド)4 ウェッジ(52度、56度)、MG4 ウェッジ(TW11/60度)
シャフト:トゥルーテンパー プロジェクトX(6.5)52度、トゥルーテンパー ダイナミックゴールド EX ツアーイシュー(S200)56度、60度

パター:スコッティキャメロン F3 ツアー プロトタイプ

ボール:テーラーメイド TP5x(2024)

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